【ビジネスコラム】酒類提供をめぐる東南アジア3カ国の動き

ビジネスコラム

感染力は強いが毒性は低いと言われているオミクロン株。この変異株による感染拡大で、酒類提供をめぐる対応が国によって違うのは興味深い。ただお酒を悪者にしておけばいいという‟酒類提供停止推進派”の考え方には賛同しない。

東南アジアでは、先日タイが酒類提供の規制を強化してしまった!バンコク市内では飲食店での酒類提供が午後9時までに短縮された。また長らく休業状態だったBar、カラオケ、ナイトクラブが1月16日から「レストラン」として一時的に再営業できるもののお酒の提供はできないとか、再営業そのものが先送りされるのではないかとか、現時点(1月13日)では情報が錯そうしている。

一方、ベトナムからは明るいニュースが飛び込んできた。昨年11月に酒類提供が自由化されたホーチミン市で10日からBarやカラオケ、マッサージ店などが営業を再開した。ハノイでは感染者が増え、一部の区で店内飲食ができない状況だそうだが、ハノイ在住の知人によるとBarも通常どおり営業しており、特に欧米系の Bar は週末とても賑わっているらしい。

シンガポールはというと、オミクロン感染者が増えたあとも、お酒の提供に関する新たな規制は今のところない。そもそも酒類の販売や提供そのものに関しての規制はこれまでもなかったように思う。ただし、昨年6月の規制変更で全ての飲食店でBGMを流すことが禁止されたことは Bar にとって大きな痛手だった。

昨年11月10日に、あらかじめ録音された静かな曲に限ってBGMが解禁となるまでは、多くのBarはお通夜のごとく静かに営業せざるを得なかった。なかには、客に来てもらえないとの理由で休業に踏み切ったBarも。客からすれば音楽を聴きながらゆっくり家飲みするほうがよかったのだろう。実は、このBGM禁止こそが間接的な酒類提供規制だったのではないかと思うことがある。

そもそもBGMを流すことが禁止されていた理由は、店内で客がBGMの音量に負けじと大きな声で話せば感染リスクが高くなるとの懸念からだった。だからライブ演奏は今でも禁止されている。

Barのなかにはライブ演奏も1つのウリにしていたところも少なくない。お洒落なレストランや Barが集まるDempsey Hillにも生演奏が楽しめたBarがある。取引先のBarでは今は演奏スペースがなくなっているが、片づけることができないピアノだけは店内に残されている。Barのマネージャーはせっかくピアノがあるのでジャズの生演奏だけでもしたいという。

もともと音楽と一緒に、ワインやウイスキーを楽しむ大人の客が多いこの店。ピアノ演奏の邪魔になるような大声で話す客はいない。静かな曲調であれば逆に聴き入る客のほうが多いとマネージャーはいう。大きな声で話すことが感染リスクを高めるのであれば、ピアノの生演奏はむしろ感染拡大防止に貢献するのではないか。

古くてもしっかり手入れされたピアノを横に、鍵盤から奏でられる音色を楽しみながらお酒を飲んでいることを想像してみた。

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