【ビジネスコラム】東南アジアのゲートウェイ(シンガポール)から隣国で新たな販路構築を目指す

ビジネスコラム

シンガポールは東南アジア市場へのゲートウェイである。ただコロナ禍で渡航が制限されていてはその優位性を感じることはできない。この小さな都市国家での缶詰状態もまもなく2年になる。外出時のマスク着用も義務付けられていて、いろんな意味で息苦しい。

ここにきて東南アジア域内では海外からの渡航者を受け入れる動きがみられるようになってきて、少しワクワクしている。コロナ前のように頻繁に海外出張が出来るとは思っていないが、ワクチン接種完了トラベルレーン(VTL)を利用した出張は来年早々に出来そうな状況が整いつつある。国境再開を機にシンガポールで販売している商材を隣国に輸出できればと思っているが・・・・・・。

赤道付近の小さな市場で日本産のユニークな蒸留酒を販売している。有り難いことに売れ行きはまずまずである。もともとはシンガポールを中心に、東南アジアの複数の国へ輸出することを目指していた。対象市場として優先的に考えてきたマレーシア、タイ、カンボジアのディストリビューターからは、面白い話をいただいていた。東南アジア市場における新たな販路構築・拡大を物凄く期待していたが、コロナのせいで白紙となった。日本と同じように域内の多くの国では、コロナの感染拡大により酒類が悪者扱いされ、酒類提供・販売が厳しく規制された。

我々の対象国の1つであるマレーシアは、イスラム教徒が過半数以上を占めており、もともとアルコール飲料輸入に対する規制は厳しい。2017年6月にクアラルンプールで聞き込み調査をしたとき、同年6月時点で日本酒の輸入(貨物を受け取ること)ができていた業者は2社だけだったことに驚いた。当時は酒類を輸入するにあたっての登録方法が煩雑なものとなり、新しく導入された登録手続きが正しくできていないとの理由で、コンテナが港に到着しているものの貨物が取り出せない輸入業者が多かった。あれから数年が経ち、コロナによって酒類に対する風当たりがより厳しくなったのか、酒類を輸入したくても登録自体ができず新しいアルコール飲料の輸入が事実上できない状態が続いている。

シンガポールでも社会行動規制は厳格化されたが、酒類の輸入に関しては特に厳しい規制はなかった。販売や提供に関しては、KTVの営業禁止、店内飲食できる1グループあたりの人数制限、飲食店の時短営業、飲食店内のBGM禁止などにより売上に影響がでたぐらいだった。また、国の政策ではないが、小売最大手NTUC FairPriceは社会行動規制がもっとも厳しかった時期にオンラインストアから我々の商品も含めアルコール飲料を全て外したことがあった。もともと生協からスタートした小売チェーンらしく、 アルコール飲料は生活必需品ではないからというのが理由だった。ただアルコール飲料が”悪”だという見方はなかったように思う。

11月29日からシンガポールとマレーシアとの間でVLTが開始される。両国とも観光産業を復興させるため本格的に外国人観光客の受け入れを再開する。マレーシアについては鎖国状態から抜け出すのを機に、アルコール飲料を悪者扱いするのをやめて、スムーズな輸入登録申請ができるようにしてもらいたいと切に願う今日この頃である。

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