カンボジアのカシューナッツの輸出が急成長している。カンボジア・カシューナッツ協会によると、同国のカシューナッツの世界市場への供給量は、昨年の67万トン超から、今年は90万トンに達する見込みだ。
世界でも有数のカシュー生産国であるカンボジアは、過去10年でカシューナッツ生産量が5倍となった。急成長の背景には、高収量品種の使用、効率的な農法、広大な土地の確保、そして、ベトナムという身近な買い手の存在が挙げられるという。
世界最大のカシューナッツ輸入国であるベトナムは、隣国のカンボジアからの輸入を増やしている。ベトナム貿易局のデータによると、2022年、カンボジアから10億7000万ドル相当のカシューナッツを輸入しており、今年はその額を上回る見込だ。
世界で6番目のカシューナッツ生産国であるナイジェリアは、カシューナッツの最大輸出国がベトナムであるため、カンボジアの輸出増加が脅威となっている。
ナイジェリアでは、カシューナッツが一流の換金作物であり、政府は歳入の増加と経済活性化のための優先作物の1つとして位置付けてる。
ナイジェリアの年間生産量は24万トン。2022年1~9月の間にカシューナッツの輸出額は1億6900万ドル。この期間のナッツ輸出全体の70%がベトナムに輸出された。
カンボジアのカシューナッツ生産急成長は、他の生産国、特にアフリカ諸国に与える影響は大きいようだ。アフリカン・カシュー・アライアンスの直近のデータによると、現在アフリカ諸国でカンボジアより生産量が多いのはコートジボワールだけとなった。
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