【カンボジア】衣服・履物・旅行用品(GFT)の輸出が減速

カンボジア
Norbert HöldinによるPixabayからの画像

カンボジア繊維・アパレル・履物・旅行用品協会(TAFTAC)、在カンボジア欧州商工会議所(EuroCham)、国際労働機関(ILO)が主催する初の「衣服・履物・旅行用品(GFT)に関する
会合」が12日にオークウッド・プレミア・プノンペンで開催された。

カンボジア最大の輸出品目であるGFTの輸出が今年前半は好調だったものの、この6か月間は急激に落ち込んでおり、業界関係者からは、GFT部門の競争力を維持するためにさらなる努力が必要であるとの声があがった。

TAFTACのケン・ルー事務局長は、特に5-6月が前年同期比40%増と大きな伸びを示した輸出は今年7月から10月までに大きく減少しており、GFT部門の2022年通年の成長は事前予測に反して1桁台の成長率になると予想した。

ルー事務局長は、世界中でGFTの需要が減少していることに加え、ロシアによるウクライナ侵攻や世界的なインフレ圧力がカンボジアだけでなく世界中に影響をもたらしていると述べた。

さらに、同事務局長は、GTF需要の減少は来年上半期も続く可能性があることから、今年3月に政府が
発表した「GFT発展戦略2022-2027」にもっと力を入れるべきかもしれないとも述べ、同戦略に基づく諮問委員会を早期に設置するよう呼びかけた。

Sustainability and Garment Expertのマッシミリアーノ・トロペアノ氏は、「カンボジアのGFT部門は、アジアの投資家にとっては引き続き魅力的かもしれないが、米国や欧州の投資家にとっては、以前ほどではない」とし、カンボジアは今後、責任あるビジネス慣行にもっと注意を払う必要があると述べた。

投資を管轄するカンボジア開発評議会(CDC)のチア・ブッティ副事務局長は、日本の大手アパレルメーカーの中には、中国の人件費上昇とゼロコロナ政策のため、製造拠点を東南アジアに移す動きもあり、カンボジアやベトナムなどの国にはメリットとなると述べた。

ブッティ副事務局長はGFT部門は2021年にカンボジアの総輸出の70%を占め、約250万~300万人のカンボジア人がこのセクターから直接または間接的に恩恵を受けており、同国経済にとってこのセクターが持つ重要性を指摘した。

GFT部門が直面する課題については、アセアン地域のGFTメーカー代表が12月15日にベトナムで会合を開き状況を打開するための方策を協議する。

※ソース

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