観光産業に新たな弾みをつけるため、政府は11月24日から2つの国家観光職業訓練校プロジェクトの建設工事を開始する。
1校は首都に、もう1校はシアヌークビル(シアヌーク州)に建設される予定で、プノンペンでの起工式は、チェ・ソパラ副首相兼国土管理・都市計画・建設大臣が主宰する。
観光職業訓練校の建設には1100万ユーロが見込まれており、フランス開発庁(AFD)から譲許的融資を受ける。
AFDは、カンボジアの観光商業能力構築プログラム(TCBP)に対して、150万ユーロの助成金を提供している。今回の1100万ユーロの譲許的融資は、TCBPへの支援に加え、観光職業訓練校の設立を支援するもの。
専門家によると、観光産業の潜在的な可能性の達成は、しばしば有能な人材不足によって妨げられるケースがあるという。カンボジア政府は、より多くの有能な人材を育成し、観光産業を発展させていきたい考えがある。今回のAFDの発表によると、観光職業訓練校は、観光業の専門家を養成し、毎年1,300人の学生に訓練を提供するという。
研修コースは、ホスピタリティ部門の様々な分野で求められるマナーやスキル・知識に応じて設計・準備される。また、民間部門と協議し、ASEANのトレーニング基準に沿ったコースにする予定だという。
新型コロナの規制が緩和され観光産業の回復が急がれるなか、観光職業訓練校は、ホスピタリティ部門の観光専門家の養成に大いに役立つと期待されている。
AFDのカンボジア担当ディレクターであるSandrine Boucher氏は、11月17日にプノンペンで行われたThong Khon観光大臣との会談で、「AFDは今後も両機関のトレーニングや能力開発、またカンボジアの接客業の専門家や施設のアップグレードを支援していく」と述べている。
※ソース