インドネシア議会は6日、婚外の性行為を違法とする刑法改正案を可決した。この法律は国民だけでなく外国人にも適用されるため、旅行者や外国人居住者の不安を煽っている。
改正案では、不倫や同棲も含め婚外の性交渉はすべて禁じられ、最高1年の禁固刑または罰金に処される可能性がある。未婚のカップルが同棲している場合も、最高で6ヶ月の禁固刑に処される可能性がある。ただし被告となるカップルの親、子、配偶者のいずれかが告発した場合のみ、検察側は起訴できる。
改正案には性風俗が明記されていないものの、売春も事実上違法となる。さらにインドネシア政府は同性婚を認めていないことから、LGBTQに対しても非常に厳しい法律になる。
今回可決された法案をジョコ・ウィドド大統領は承認するとみられているが、改正法が施行されるまでには政府が施行規則を起草しなければならないため、3年間の移行期間が設けられる予定だ。
この法律は外国人観光客の足かせとなるとの懸念が強く、バリ島をはじめ新型コロナウイルスによるパンデミックから立ち直りつつある観光立国の経済回復が損なわれる可能性がある。
また、政治的な自由を制限する法案も可決され、批評家たちは人々の私生活を侵害するだけでなく、インドネシアの民主主義を後退させ、投資環境を悪化させる可能性があると指摘している。
首都ジャカルタではすでに抗議デモが起きており、市民団体は、憲法裁判所に法的な異議を申し立てる予定だ。2019年に婚前交渉を禁止する刑法改正が審議された際には、抗議デモが激化し、法案の提出が延期された。
※ソース
What expats and tourists need to know about new sex laws in Indonesia
A new criminal code outlawing sex outside marriage has spurred uncertainty among foreigners in the country. Read more at straitstimes.com.