世界最大のタイヤメーカーの一つであるグッドイヤー(Goodyear Tire & Rubber Co)は、マレーシアの工場で、賃金や手当の未払いを主張する移民労働者との和解に応じた。ロイター通信が報じている。
労働者によると、今年締結された和解金額は、雇用期間に応じて労働者一人当たり約5万リンギ(158,000円)から20万リンギ(632,000円)に及ぶ。
産業裁判所は、グッドイヤーに対し、一部の労働者に賃金を戻し、補償に関する労働協約を遵守するよう命じていた。グッドイヤーは判決を不服として控訴していたが、その後和解協議を開始した。
グッドイヤーは、「労働者が納得する結果が得られたことを嬉しく思う」と述べ、人権と公正な労働基準を守ることを約束。そのうえで労働慣行の独立監査を含め、労働者の懸念に対する徹底的な見直しを完了したという。
また、グッドイヤー・マレーシアは、この問題に関与したベンダーと人事部長と決別し、グッドイヤーの価値観と方針の遵守を確保するためにベンダー評価プロセスを強化したと述べた。。
マレーシアは、パーム油、医療用手袋、iPhoneの部品に至るまで、数百万人の移民労働者に依存する工場での労働虐待について、自国の人的資源省および米国当局からの非難に直面している。
ロイター通信が昨年報じたところによると、米国政府の調査官がグッドイヤーのマレーシア事業所の労働者から労働条件や生活環境について聞き取り調査を行っているという。
米税関・国境取締局(CBP)は移民労働者への強制労働など劣悪な労働環境のもとで製造されたと判断した商品の輸入を禁止ししており、すでにマレーシアの企業数社に制裁を加えている。
※ソース

Goodyear settles labour abuse claims with workers at Malaysian factory
The settlement agreement ranged from about RM50,000 (S,523) to RM200,000 per worker. Read more at straitstimes.com.