【シンガポール】2024年の成長率予測を1%〜3%に据え置き 2023年成長率は1.1%に鈍化

シンガポール
Nirut PhengjaiwongによるPixabayからの画像

シンガポール貿易産業省(MTI)は2月15日、世界経済の下振れリスクが依然として大きいとし、2024年の経済成長率予測を1%から3%に据え置いた。また2023年の国内総生産(GDP、改定値)成長率が物価変動の影響を除いた実質で前年比1.1%だったと1月予測の1.2%から下方修正した。

MTIによると、第4四半期の国内総生産(GDP)は前年同期比2.2%増となり、当初予想の2.8%増を大きく下回った。また、これはブルームバーグ集計のアナリスト予想2.5%増も下回った。

MTIによると、シンガポールの2024年の外需見通しは、昨年11月の前回見直しからほとんど変わっていない。MTIのベー・スワンジン (Beh Swan Gin) 開発担当事務次官は「先進国の成長は、主に金融引き締めの継続により、今年前半は緩やかになると予想されるが、その後、インフレ圧力が後退し、金融緩和が予想されることから、徐々に回復する」と述べた。

地域経済に関して同事務次官は、世界的なエレクトロニクス需要の回復に支えられ、今後1年間は成長率が改善すると予想。一方で世界経済は依然として深刻な下振れリスクに直面しているとし指摘した。、イスラエルとハマスの紛争、金融引き締めの遅れが対外的な資金需要を抱える地域経済にストレスを与えること、景気回復の勢いを弱める可能性のある特異なコスト・ショックなどが含まれる。

MTIは、シンガポールの製造業および貿易関連セクターは、世界的な電子機器需要の回復に伴い、成長が徐々に回復すると予想している。特にエレクトロニクス産業と精密工学産業は、半導体売上が予想以上に回復していることから、成長率が改善するとみている。

さらに、シンガポール企業庁(Enterprise Singapore)は2月15日、主要輸出品の2024年の成長率予測を、11月の2%~4%増から4%~6%増に引き上げた。

航空旅行と観光需要の継続的な回復は、航空宇宙、航空輸送、宿泊施設を含むシンガポールの観光・航空関連部門と、小売業や飲食サービスなどの消費者向け部門の成長を支えるだろう、とMTIは述べた。

※ソース

Singapore keeps 2024 growth forecast at 1%-3% as economy slows to 1.1% expansion in 2023
MTI said downside risks to the global economy remain significant. Read more at straitstimes.com.
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