【シンガポール】デング熱の発生件数、2022年は3万件超、前年の6倍

シンガポール
41330によるPixabayからの画像

2022年のデング熱発生件数は、先週金曜日(12月2日)の時点で30,969件となり、前年の約6倍に達した。週単位での発生件数も高水準で推移しており、シンガポール国家環境庁(NEA)は2023年の再流行を示唆するものでだと警告している。

NEAが5日に発表したデング熱の最新情報によると、デング熱の週間発生件数は5月のピーク時(1,568人)から約80%減少したものの、この数週間は200〜300人の新規発生件数が報告されており、この時期としては高い水準にあると述べている。これは、過去3年間の同時期の平均報告数よりも20%ほど多い。

シンガポールでは、11月から12月にかけてデング熱の症例数が多いと、翌年、デング熱の発生件数が増加する可能性が高いとの統計もある。2019年末と2021年末におけるデング熱発生件数の上昇は、2020年と2022年の大規模な流行を招いた。

デング熱発生件数は2020年に35,315件と過去最高を記録。2022年は感染力が強いデング熱のDenV-3株により感染者数が増加した。

NEAの報告書によると、12月2日時点で、今年に入ってから発生した3,028のデング熱クラスターのうち約97%にあたる2,959の繁殖地を駆除し、残りのデング熱クラスター69ヵ所となっている。

デング熱の感染速度が比較的速いクラスターは、パシリス通り71番地やジュロンイースト通り1番地など。これらの地域の蚊の繁殖場所はほとんどが家の中で、現在もデング熱を媒介するネッタイシマ蚊の繁殖が確認されているという。

今年1月から11月にかけて、NEAは建設現場での約5,200件のチェックを含め、国内で約841,000件のデング熱検査を実施した。この検査で、デング熱を媒介するネッタイシマ蚊の繁殖地が約21,300箇所発見された。また、NEAは同期間中に蚊の繁殖が確認されたとして、3,500世帯に罰金を科した。

2020年7月には、家庭での蚊の繁殖に対してより重い罰則が導入され、3回目以降の違反には最高5000ドルの罰金または最高3カ月の懲役、もしくはその両方が科せられるようになった。それ以降も約1,890世帯で蚊の繁殖を防ぐことを怠っていたことが判明した。

また、NEAは今年、建設現場に対して119件の作業停止命令を出し、61件の請負業者を蚊の繁殖を防ぐための管理措置を怠ったとして裁判所に訴えた。うち、16の業者は繰り返し作業中止命令を受けた。

※ソース

More than 30,000 dengue cases reported in 2022, six times that of 2021: NEA
When year-end dengue numbers rose in 2019 and 2021, the Republic saw large outbreaks in the following years, the agency noted. Read more at straitstimes.com.
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