米シリコンバレーに本社を置くAI自動化企業ワーカート(Workato)は、シンガポールに初の海外AIラボ「Workato AI Lab」を開設した。今後数年でAIエンジニアや開発者、研究者など少なくとも65人を新規採用する計画だ。
新設ラボは、産業界、公共機関、学術界と連携し、実用的なAIソリューションを共同開発・実証することを目的とする。まずは金融、IT、物流分野での協業を検討しており、政府機関Digital Industry Singaporeの助成を受けて設立された。
ワーカートは米国本社のほかにシンガポールにも第二本社を構え、世界15拠点で事業を展開している。AIラボはサンテックシティのオフィスとシンガポール国立大学(NUS)のi3ビルに併設され、11月1日に稼働を開始した。
アジア太平洋地域統括のジューン・リー氏は、「政府との協定に基づき、自律型AIエージェントの開発や、安全で責任あるAI活用のためのガバナンス強化、大学との連携による人材育成を進める」と述べた。新規採用は経験者と新卒者の両方を対象とするという。
ラボでは、複数のAIエージェントが自律的に判断・連携して業務を自動化する「エージェンティックAI」に注力する。リー氏は、人事・財務・IT部門の手続きをAIエージェントが連携して処理することで、入社手続きなどを完全自動化できると説明した。
開所式に出席したジョセフィン・テオ・デジタル開発・情報相は、ワーカートの取り組みを評価し、「AIエージェントは手作業を減らし、精度を高め、コストを削減できる」と述べた。また、政府技術庁(GovTech)が導入したAIリスク評価枠組みとの協調を促し、企業と大学の連携によるAI人材育成にも期待を示した。
シンガポールでは、NUSや南洋理工大学(NTU)をはじめ、マイクロソフト、プルデンシャル、キンドリルなど多くの企業や機関がAI研究拠点を設立している。ワーカートのAIラボは、国内50を超えるAIセンター・オブ・エクセレンスの一つとして、新たなAIイノベーション拠点となる見通しだ。
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