【シンガポール】新たな代替タンパク質として昆虫食が注目

シンガポール
SadiaK123によるPixabayからの画像

シンガポールでは食用および飼料用の昆虫と昆虫製品の輸入・販売が許可される可能性が高まっており、新たな代替タンパク質として昆虫食が注目を集めている。

シンガポール食品庁(SFA)は10月に昆虫を食用および家畜の飼料として使用できるよう、食品業界と動物飼料業界から聞き取り調査を実施。さらにコオロギ、バッタ、カブトムシ、ミールワーム、ガ、カイコ、ミツバチなど16種類の昆虫を食用として審査し、人間が食べた履歴のある特定の昆虫を食用とすることに問題はないと結論づけた。

このSFAの動きを受け、民間企業の昆虫食ビジネスへの投資が加速している。Asia Insect Farm Solutions社は現在ヨーロッパでしか販売されていないコオロギパウダーをシンガポール国内で販売することを計画している。同社はスナック菓子市場への参入を検討。「健康に良くない」というスナック菓子のイメージを覆したいとしている。

同社の共同創設者ユヴァネッシュ氏は「100gのコオロギには65gのタンパク質が含まれており、これは同量の鶏胸肉の2倍以上。昆虫は、そのままの形では不快と感じるかもしれませんが、粉末にすることで抵抗がなくなる」とコオロギパウダーに期待を寄せる。同社は昆虫食を消費者が心地よく食べることができるような方法を紹介していくという。

コオロギの養殖場を経営しているFuture Protein Solutions社は、昆虫食を次に流行する持続可能な代替タンパク質食品として注目しており、原料となるコオロギの冷凍、ゆで、洗浄、乾燥作業の自動化を急ぐ。同社はコオロギの給餌と収穫も自動化し、生産性を50%以上向上させ原料を低価格で販売することを目指す。

南洋理工大学(NTU)の食品科学技術プログラムディレクターであるウイリアム・チェン教授は、昆虫の養殖は水や土地の使用という点で環境に優しく、農業や畜産業に比べて経済的だと述べている。

近年、国連食糧農業機関(FAO)は、増加傾向にある世界の人口を持続的に養うために、栄養価が高い食用昆虫の商業養殖を推進。食用昆虫は養殖家畜に比べて飼料が少なくて済み、温室効果ガスの排出も少ないことが大きな利点である。

※ソース

Cricket smoothies, anyone? Insect farming industry abuzz as Singapore looks to regulate bugs for human consumption
A 100g serving of crickets contains 65g of protein, more than twice in a similar serving of chicken breast.
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