シンガポール政府は4月7日、中東情勢の悪化に伴うエネルギー価格上昇や生活費高騰に対応するため、約10億シンガポールドル規模の追加支援策を発表した。ジェフリー・シオ運輸相代行兼財務担当上級国務相が国会で明らかにしたもので、家計支援に加え、企業や交通・インフラ分野への対策も盛り込まれた。
家計向けでは、500シンガポールドル分のCDCバウチャーを当初予定より半年早い2026年6月に前倒し支給するほか、生活費特別給付を一律200シンガポールドル増額する。これにより、約240万人の国民が2026年9月に400~600シンガポールドルの現金給付を受ける見通しだ。加えて、対象となるHDB世帯には、2026年度に最大570シンガポールドルのU-Saveリベートを支給し、光熱費負担の軽減を図る。
個人事業者・労働者支援としては、プラットフォームワーカーや配車・タクシー運転手に対し、4月末から200シンガポールドルの現金支給を行う。燃料費高騰の影響を直接受ける層を重点的に支える狙いだ。
企業向けでは、法人税還付率を40%から50%に引き上げ、最低支援額を1500Sドルから2000Sドルへ、支援上限を3万Sドルから4万Sドルへ拡大する。また、エネルギー効率助成金(EEG)の対象を全業種に広げ、2028年3月末まで延長する。
政府はこのほか、通学・高齢者・障害者向け輸送サービスや、クロスアイランドMRT線、HDBのBTO住宅事業など公共性の高い契約についても、燃料価格上昇に伴うコスト増を一時的に支援する方針だ。
シオ氏は、原油価格の高騰が今後も電力料金や輸入食品価格に波及する可能性が高いと指摘した上で、政府は「必要に応じてさらなる措置を講じる用意がある」と強調した。今回の支援は、2026年度予算で計上済みの1550億シンガポールドルとは別枠で実施される。
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