【シンガポール】9月のコア・インフレ率5.3%、2008年11月以来の高水準

シンガポール

シンガポール統計局が24日に発表した2022年9月のコア・インフレ率(運輸や住宅など、政府の政策の影響を受けやすい項目を除外したインフレ率)は前年同月比5.3%となり、2008年11月以来の高水準となった。

シンガポール金融管理庁(MAS)とシンガポール貿易産業省(MTI)によると、9月の消費者物価指数(CPI、19年=100)は110.3となり、前年同月から7.5%上昇し前月から横ばいで、2008年6月以来の高水準を維持した。

9月は食品価格が速いペースで上昇。食品インフレは8月の6.4%に対し、9月は6.9%となった。サービス・インフレ率も8月の3.8%から4%に上昇し、輸送サービスや国外への休暇費用の上昇幅が大きくなった一方、電気通信サービス料金の減少幅は縮小した。

小売およびその他の商品に関しては、インフレ率が8月の2.9%から9月は3.1%へと上昇。通信機器、医薬品、健康食品、その他のパーソナルケア製品の価格上昇ペースが速まった。電気・ガス代のインフレ率は8月と変わらず23.9%だった。

宿泊費は、住宅家賃の上昇ペースが速まったことにより、8月の4.7%から9月には4.9%上昇。しかし、自家用交通機関のインフレ率は、車やガソリン価格の上昇ペースが鈍化したため、8月の24.1%から9月には22.3%へと緩やかになった。

MASとMTIは、世界的に主要国の需要状況は軟化しており、サプライチェーンの摩擦は緩和が続いている一方、エネルギーと食料品の価格は年初のピークを脱したが、供給制約が続いているため依然として高い水準にあると述べた。さらに、主要先進国の労働市場は依然として逼迫しており、賃金圧力は依然強いままであるとのみている。

MASとMTIは、賃金の堅調な伸びとともに、国内の労働コストは当面さらに上昇すると予想。企業は、需要が堅調な中、蓄積された輸入コスト、人件費、その他のビジネスコストを引き続き消費者価格に転嫁するとの見方を強めている。

※ソース

Singapore core inflation hits 5.3% in September, close to 14-year high
Core inflation rose from 5.1 per cent in August on higher costs of food, services and other goods. Read more at straitstimes.com.
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