電気自動車(EV)の充電を30分以内に完了する超急速EV充電器が、2024年末までにシンガポールに設置される予定だ。
陸運庁(LTA)の子会社であるEV-electric(EVe)は3月18日、超急速EV充電器を導入するため、中国の通信機器大手ファーウェイと契約を結んだ。
これらの充電器は、タクシーや宅配便の運転手など、個人でEVを運転するドライバーよりも頻繁に素早く充電する必要があり、運転頻度が高いEVユーザーに提供することを目的としている。現在公営住宅の駐車場に設置された標準的な充電器では、EVを充電するのに最大8時間かかる。
EVeとファーウェイは、この協定に基づき、ソーラーパネルと蓄電池を利用して充電器に電力を供給し、電力網への負荷を軽減する。
シンガポールの公共EV充電ネットワークの展開は、EVeによって調整されており、現在、5つの事業者がシンガポールのさまざまな地域をカバーしている。
EVeのデレク・タンCEOは、超急速EV充電器の設置場所などの詳細はまだ検討中だが、2024年末までに「1~2台」の充電器が準備できるとThe Straits Times紙に語った。
ファーウェイは2023年に超急速EV充電器を発表した際、600kWと高出力で5分で200kmの航続距離分の充電が可能だと主張。シンガポールで発売される充電器の定格出力は同国の最新EV充電国家標準に基づき600kWではなく480kWとなる。
シンガポールでは3月18日現在、一般に利用可能なEV充電器は2984基ある。