シンガポール貿易産業省(MTI)は8月13日、2024年の経済成長率予測を従来の1%から3%の範囲から、2%から3%に引き上げた。年初からの経済成長と最新の経済状況を考慮した結果で、特に外部需要が堅調であることが反映されている。
2024年上半期の国内総生産(GDP)成長率は、前年同期比で平均3%増。この成長率は、シンガポール金融管理局(MAS)が予測していた潜在成長率2%から3%の上限で推移した。
第2四半期の経済成長率は2.9%で、これは主に卸売業、金融・保険、情報通信セクターによって牽引された。製造業はバイオメディカル製造の縮小により縮小しましが、主要な電子産業はスマートフォンやAI関連チップの需要に支えられて成長した。
MTIは、製造業が2024年下半期に回復すると予想。特に電子産業は、スマートフォンやPC、AI関連チップの需要によって強力に回復し、精密工学産業にも好影響を与えると予測されている。
化学産業も、石油化学製品や特殊化学製品の生産増加によって拡大を続けると予測されてる。しかし、バイオメディカル製造は、医薬品の生産が引き続き低調であるため、縮小が続く見込みだ。
MTIは、シンガポールの外部需要の見通しは堅調であり、観光・航空関連セクターや金融・保険セクターの成長が期待されるとしている。また、国内向けセクターもCOVID-19以前の水準に正常化することが予想されている。
全体として、シンガポール経済の成長は、労働生産性の回復とともに続くと見込まれており、これにより労働コスト圧力が緩和され、ビジネスコストの消費者価格への転嫁が減少する可能性が高いと予想される。
※ソース
Singapore narrows 2024 growth forecast to 2-3%, upper end of range; economy expands 2.9% in Q2
The key manufacturing sector is expected to see a gradual recovery in the second half of 2024. Read more at straitstimes.com.