民間医療グループのIHH Healthcareは、2028年までにシンガポールで15の新しいクリニックと2つの外来医療センター(ACC)、香港で6つのクリニックやACCの開設を目指す一方でマレーシアでのビジネス展開も強化する。
IHHは9月4日にマレーシアのペナンにあるIsland Hospitalを42億リンギットで買収する契約を締結。これには、プライベートエクイティ会社Affinity Equity Partnersが保有していた78%の株式が含まれる。この契約に基づき、2024年末までに買収が完了する予定だ。
ペナンは、地元患者とインドネシアからの医療観光客の両方に人気があり、同地域にすでにGleneagles PenangとPantai Hospital Penangを持つIHHにとって、重要な地域となる。この買収により、IHHはペナンでの市場シェアをさらに拡大し、医療観光分野での競争力を強化する。
シンガポールとマレーシアに二重上場しているIHHの2024年第二四半期の純利益は6億2,300万リンギットと前年同期比で倍増。売上高も30%以上増加し、6億1,000万リンギットに達した。
金融機関のアナリストたちは、Island Hospitalの買収が短期的にはIHHの利益を若干減少させる可能性があるとしつつ、長期的には収益性を損なうことなく、企業の成長を支えると予測している。
RHB銀行のアナリストは、Island Hospitalの買収がペナン地域の運営強化に貢献すると評価している。また、IHHの多様な市場展開により、将来的な成長が見込まれると分析している。
IHHはシンガポール国内で市立病院Gleneagle, Mount Elizabeth、Parkwayを運営しており、世界に80以上の病院を持つ。IHHのシンガポールでの株価は、9月12日に1%安の2.01ドルで取引を終えたが、今後の成長によって株価の上昇が期待されている。
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