【シンガポール】ナトリウム摂取削減キャンペーンで「減塩しお」の需要高まる

シンガポール
Bruno /GermanyによるPixabayからの画像

健康促進局(Health Promotion Board, HPB)がナトリウム摂取削減キャンペーンを継続するなか、現地スーパーマーケットで低ナトリウム食塩の需要が高まっている。

昨年9月、HPBは大手小売業者が2023年までにハウスブランドの低ナトリウム食塩を導入できるよう協力していると発表。同年翌月には、小売チェーンのFairPriceとSheng Siongが、より手頃な価格の「減塩しお」であるK-Saltを導入した。

FairPriceでは現在、K-Saltを60以上の店舗とオンラインで販売。同社ではK-Saltの売上データは公表していないが、広報担当者は健康志向の消費者の増加による減塩需要については楽観視していると述べている。

島内で67店舗を展開する小売チェーンSheng Siongの広報担当者は、HPBの昨年9月の発表以来、減塩に対する需要の高まりが見られると述べている。それでも販売する3種類の「減塩しお」は「しお」製品総売上の5%にも満たないようだ。

スーパーマーケットのCold Storage、Giant、Market Placeなどを運営するDFI Retail Groupも昨年の9月下旬頃より「減塩しお」の売り上げが伸びているという。同グループが販売している「減塩しお」は現在1種類のみだが、今後より多くの減塩商品を調達する予定だ。

シンガポール人の1日平均のナトリウム(塩)摂取量は3,600mg(小さじ1.5杯)と世界保健機関が推奨する2,000mgを大きく上回っている。HPBは5年間で国民のナトリウム摂取量を約15%削減するという目標を掲げている。

ナトリウム摂取削減の今後の課題としては、「減塩しお」の認知度を高めることと、従来の食卓塩と比較するとまだまだ高い価格をどこまで下げられるかだ。

シンガポール国立大学ソー・スィー・ホック公衆衛生学部のメアリー・チョン准教授は、「減塩しお」の普及を促進する一つの方法として、その費用を国が補助することでより多くの人に減塩を試してもらうことを提案。また、臨床栄養士であるチョン教授は、消費者の需要が増えれば価格も下がると指摘した。

※ソース

Uptick in sales of low-sodium salt amid push to reduce sodium consumption
In September, HPB said it was working with major retailers to introduce house brand lower-sodium salt by 2023. Read more at straitstimes.com.
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