スマート自販機システム開発会社のSmartRx社とドラッグストアEssentials Pharmacy社は共同で、医薬品・救急用品の自動販売機を国内で展開していく。
両社は昨年6月にセラングーン・ノース・アベニュー4の公営住宅敷地内に国内初の医薬品専用自動販売機を設置。これまで、シンガポール国内に5台の自動販売機を設置している。
自動販売機で販売される商品は設置場所により異なり、例えば、トアパヨにあるシンガポール・チュンファ・メディカル・インスティテュートの本部では伝統的な漢方薬を、またナショナル・デンタル・センター・シンガポールでは歯ブラシやデンタルフロス、マウスウォッシュなどの歯科関連商品を販売している。
自動販売機を開発したSmartRx社は、年内に50台の自動販売機を展開する予定で、一部はスーパーマーケット、ガソリンスタンドなどの場所に設置することを検討している。
商品の価格帯はドラッグチェーン店のガーディアンスやワトソンと同等か商品によっては若干安く設定されており、24時間体制で利用できる点が強みとして需要が高まることが期待されている。
現時点での利用件数は1日5~10件だが、インフルエンザが流行する時期になると利用件数も増え、週に1~2回商品の補充をしているという。
現在販売されている医薬品は医師の処方箋を必要としない一般用医薬品で、解熱・鎮痛薬パラセタモールやステロイドの外用薬ヒドロコルチゾンクリームなどがほとんど。
3月には、ヘルスケアグループのMinmedと提携し、シンガポール工科デザイン大学(SUTD)で遠隔医療クリニックを開設し、処方された薬を受け取ることができる調剤機を設置した。今後は医療関連企業と提携し処方箋を必要とする医薬品の販売にも注力していくという。
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