シンガポール統計局(SingStat)の発表(5月3日)によると、2024年3月の小売売上高は14カテゴリー中10カテゴリーで増加し、前年同月比で2.7%増加した。テイラー・スウィフトのコンサート開催に後押しされたとみられている。
Oxford Economicsのエコノミスト、シアナ・ユエ氏は、3月の小売売上高が増加したのは、2月にビザなし渡航の取り決めが始まった後、中国本土からの観光客が戻ってきたことと、テイラー・スウィフトのコンサートを観に来た外国人観光客による消費が要因だとした。
HSBCのアセアン・エコノミスト、リュー・ユン氏は、3月の数字は、主にMusic Tourismに関連する業種で改善し、食品・飲料(F&B)が引き続き2桁の伸びを示しただけでなく、裁量財も伸びたことに触れた。
3月の小売売上高は前月比1%減だったが、この落ち込みは2月の旧正月休暇用の買い物増加という一過性のものが影響。そのなかで前月比で伸びたのは食品・酒類(15.1%)、次いで化粧品・トイレタリー・医療品(8.8%)、百貨店売上高(7.7%)であった。
その他の業種では売上高が前月比で減少し、中でもコンピューター・通信機器(マイナス8.5%)、家具・家庭用機器(マイナス7.9%)といった高額商品の減少が目立った。
3月の小売売上高は42億ドル。このうち約11.7%がオンライン販売によるもので、2月の10.8%を上回ったまた、自動車を除く小売総売上高は約35億ドルで、そのうち13.9%がオンライン販売によるものであった。
小売売上高は3ヶ月連続で増加したが、今後数ヶ月はこの傾向が弱まる可能性が懸念されている。
※ソース
S’pore retail sales up 2.7% in March, fuelled by higher F&B spending, Taylor Swift concerts
Month on month and seasonally adjusted, retail sales dipped 1 per cent. Read more at straitstimes.com.