Sea社は、主力のオンライン小売部門であるShopeeの総流通取引額が2024年に前年比で20%中盤の成長を遂げると予測した。東南アジアのeコマース市場でTikTokやLazadaなどとの競争にしっかり対応していることを示したことで、同社の株価は8月13日に約12%上昇した。
東南アジアでは約6億7500万人の消費者がオンラインショッピングに移行。TikTokやLazadaといった大手との競争に加え、中国のオンラインファストファッション小売業者Sheinやeコマース企業Pinduoduo(拼多多)が展開するオンラインショッピングプラットフォームTemuといった新たな競合が参入する中で、Shopeeはリーダーシップを維持できるかが重要なポイントとなっている。
競争が激化する中、Shopeeは今年初めから主要市場で販売者に課す手数料を約3分の1引き上げ、他社よりも高い手数料を設定したが、多くの販売者がShopeeを信頼してビジネスを続けている。
2024年に入り、Sea社の株価は約65%上昇。4月から6月の間で、同社は約8,000万ドルの純利益を上げ、売上は23%増の38億ドルに達した。また、Shopeeの総流通取引額は29%増加。Sea社は、利益率を向上させるために、ライブストリーミングやAI機能の追加などの研究開発にも注力している。
Sea社のデジタルバンキング部門も成長を続けており、収益は21%増加した。新しい競合が増える中で、同社は地域の銀行業界での競争力を高めようとしている。7月には、シンガポール銀行の新しい責任者も任命された。
また、同社のゲーム部門であるGarenaは、人気ゲーム「Free Fire」によって売り上げ額は増加した。ただし、新しいゲームの開発には苦戦しており、この部門の収益は減少した。
全体として、Sea社は厳しい市場環境の中でも成長と利益率の向上を目指し、株主に安定した利益を提供することを目指している。
※ソース