シンガポール貯蓄債券(Singapore Saving Bonds:SSB)の11月発行の10年平均収益率が3.21%となり、2015年の発行以来、過去最高を更新した。
また、10月3日(月)のシンガポール金融管理局(MAS)の情報によると、初年度金利も3.08%で過去最高となった。
SSBは、シンガポール政府証券(SGS)の一種で、個人投資家に柔軟でリスクのない投資オプションを提供するためにシンガポール政府が発行。
毎月初めに新しいトランシェがリリースされ、保有年数に応じてステップアップする固定金利で、10年間固定される。
利回りが上昇する中、SSBは、不安定な時代に安全性を求める投資家から高い関心を集めている。この債券の最新の10年平均リターンは、金利上昇の環境下で同じく上昇傾向にある銀行の定期預金金利を上回る。
SSBの各発行金利は、募集開始前月のSGSの平均利回りがベース。この利回りは、世界の中央銀行の利上げを受け、他の主要国の債券利回りと同様に上昇傾向にある。
これまでの10年平均の利回りの記録は8月の3%。この発行には24億シンガポールドル相当の申し込みがあり、7億シンガポールドル相当の債券発行を大きく上回った。
その結果、8月発行分では、発行額を超える申し込みがあった場合の数量上限が9,000シンガポールドルとなり、それ以前の発行分よりも大幅に低くなった。
MASのウェブサイトによると、11月1日に発行されるこの最新のトランシェでは、発行額の上限は9億シンガポールドルである。利息は11月1日と5月1日の6カ月ごとに支払われ、2032年に満期となる。
11月分の申し込みは、月曜日の午後6時に始まり、10月26日の午後9時に締め切られる予定。投資額は500シンガポールドルからで、現金または補足退職金制度(Supplementary Retirement Scheme funds)の資金で行うことができます。1回の申し込みにつき、2シンガポールドルの取引手数料がかかる。
Interest rates for the November issue of the Singapore Savings Bond
Year from issue date | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
Interest % | 3.08 | 3.15 | 3.18 | 3.19 | 3.21 | 3.23 | 3.25 | 3.26 | 3.28 | 3.30 |
Average return per year %* | 3.08 | 3.11 | 3.14 | 3.15 | 3.16 | 3.17 | 3.18 | 3.19 | 3.20 | 3.21 |
*Calculated at the end of each year on a compounded basis
Source: Monetary Authority of Singapore
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