【タイ】 大麻産業、新首相の下で再び活気づく可能性

タイ
Thailand's cannabis industry is eyeing a new lease of life under new PM Anutin Charnvirakul. PHOTO: AFP

タイの大麻産業が再び息を吹き返す兆しを見せている。新たに首相に就任したアヌティン・チャーンウィーラクーン氏は、2022年に保健相として大麻を非犯罪化した立役者であり、アジアで初めて大麻を合法化した国としてタイを世界に知らしめた人物である。

しかし、その後の政権交代により政策は二転三転し、明確な大麻法が存在しない中で規制が困難となり、再び麻薬指定する動きも見られていた。こうした不安定な状況の中、アヌティン氏と彼の率いるプームジャイタイ党が政権を握ったことで、業界関係者の間では規制強化の懸念が和らぎつつあると、業界団体「Writing Thailand’s Cannabis Future」は述べている。

アヌティン氏は保守的な立場で王室との関係も深いが、最大勢力である民主派「人民党」の支持を得て少数政権を樹立した。今後4か月以内に再選挙を実施し、憲法改正にも着手する意向を示している。

「プームジャイタイ党が政権を握ったことで、大麻を再び麻薬に分類する可能性は低くなった」と、同団体の事務局長プラシッチャイ・ヌヌアル氏は語る。「アヌティン氏が首相になることが明らかになってから、官僚の対応が柔らかくなり、前向きな発言が増えている。目に見える変化だ」とも述べた。

2023年の総選挙後、ポピュリスト政党「タイ貢献党」が政権を握った際には、当時のスレッタ首相が選挙公約として大麻の麻薬再指定を示唆したが、後に撤回。その後、ペートンターン・シナワット前首相の下では、娯楽目的での使用を禁止し、医師の処方による医療目的に限定する方針が打ち出された。

これに対し、アヌティン氏率いるプームジャイタイ党は「非犯罪化は維持しつつ、娯楽使用を抑制するための規制強化」という中間的な立場を取っている。地元メディアや海外メディアからは「大麻王」「大麻チャンピオン」と呼ばれ、首相就任翌日には大麻柄のシャツを着て閣僚候補と面会する姿も報じられた。

前政権下では、数千の大麻販売店が検査を受け、数百店舗が閉鎖され、営業許可が停止されるなど、業界への締め付けが強化された。また、英国、インド、パキスタン、香港などへの違法輸出が急増したとの報告を受け、密輸防止の監視体制も強化された。

政権交代により、こうした取り締まりの厳しさが緩和されるとの期待が高まっている。バンコクの観光地カオサン通りで「ハイランド・カフェ」を経営する業界活動家ラッタポン・サンラック氏は、「今後は政治的パフォーマンスとしての店舗閉鎖などが減るだろう。法律そのものよりも、取り締まりの雰囲気が変わる可能性が高い」と語る。
不安定な政策環境は、合法的に営業する事業者にとっても経営を困難にしている。栽培技術の向上にかかるコストや医療処方の要件が、業界の多くを地下化させているという。

ただし、アヌティン政権は数か月間の暫定政権である可能性が高く、大麻法案の成立など大きな政策転換は現実的ではないと、プラシッチャイ氏は懸念を示す。「次の選挙で異なる政策を掲げる政党が勝てば、業界は再び混乱に陥る。だからこそ、次期政権が発足した直後に法案を通すよう、我々のネットワークは全力で働きかけていく」と語った。

※ソース

Thailand’s cannabis industry eyes revival under PM Anutin who backed its rise
Regulation of widespread use has been difficult without a cannabis law in place. Read more at straitstimes.com. Read more at straitstimes.com.
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