タイ首相府傘下の投資誘致機関であるタイ投資委員会（BOI）ナリット事務局長は4月22日、中国自動車メーカーChery(奇瑞）がタイにおけるEV生産の許可を取得したと述べた。
EVメーカーとして認可された中国自動車メーカーはBYD、MG、長城汽車、長安汽車、GAC Aion、NETA、Fotonに続き、奇瑞が8番目となる。
奇瑞は昨年、180万台を輸出。今後はタイを生産拠点として右ハンドルEVの国内需要を満たすとともに、ASEAN、オーストラリア、中東への輸出を目指す。
第一段階では、2025年末までにラヨーン県に工場を設立し、バッテリーEV（BEV）とハイブリッドEV（HEV）の両方を年間5万台のペースで生産する。第2段階では、2028年までに生産能力を年産80,000台に拡大する。投資総額は明らかにしていない。
ナリット事務局長は、奇瑞のEVはタイでは海外市場向けのサブブランドであるOmodaとJaecooの名前で販売されると述べた。
奇瑞はまた、今年6月頃にタイ市場の先陣を切って、同社初の100％SUV EVモデルであるOmoda C5を輸入し、全国39のショールームで販売する予定である。さらに、Jaecoo 6、7、8（後者2つはプラグイン・ハイブリッドEV）など、オフロード仕様のEVモデルが続く予定だ。
ナリット事務局長によると、BOIはこれまでに19社からの電気自動車の製造・組立に関連する26の投資プロジェクトを承認しており、投資総額は800億バーツを超えるという。
BOIは、2030年までに自動車生産台数の30％をゼロ・エミッション車が占めるという「30@30」計画はの下、タイを地域のEV製造ハブにするという政府の政策を推進している。「30@30」計画は、年間72万5000台の電気自動車と67万5000台の電動バイクに相当する。
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