【タイ】パンデミックによる観光業悪化、使役ゾウも危機的状況に

タイ
Bishnu SarangiによるPixabayからの画像

パンデミックによりゾウの飼育状況が悪化し、国内の使役ゾウが危機的状況にある。使役ゾウを養うため、ゾウの様子をソーシャルメディアにライブ配信し寄付を集めるゾウ使いもいるようだ。

パンデミック前は観光客相手のゾウのショーなどで生計を立てていたが、その後は果物を売るなど他のビジネスで生計を立てているゾウ使いも少なくないという。

Wildlife Friends Foundation Thailandの創設者であるエドウィン・ウィエク氏は、タイでは少なくとも1000頭のゾウが、より多くの観光客が戻ってくるまで「適切な収入」を得られないだろうと推測している。

タイには約3,200から4,000頭のゾウが飼育されており、ウィエク氏は畜産開発局がこれらのゾウをサポートするための「何らかの」予算を捻出する必要があると述べている。

スリン県にあるタイの象ビジネスの中心地、バン・タ・クランでは、代々ゾウの世話をしてきた家庭も多くゾウと密接な関係を持っている。

ゾウのショーやゾウ乗り体験は以前から中国人観光客を中心に人気があったが、国内でコロナの閉鎖が続く中国からの観光客は戻ってきていない。

野生動物保護協会によると、ゾウは毎日150kgから200kgの餌を食べる。政府は2020年から複数の県に50万kgの牧草を送り、象の餌を援助しているというが、地域によっては援助が行き届いておらず、ゾウの世話を続けるのが極めて厳しい状況にある。

2019年には4000万人近い外国人観光客がタイを訪問したのに対し、昨年の来訪者はわずか40万人。政府は今年1,000万人の外国人観光客数を見込んでいるが、観光地にゾウを輸送するにもコストがかかるため、この数の観光客数では不十分だとの声もある。

※ソース

Streaming to survive: Thailand's out-of-work elephants in crisis
More than a thousand elephants lack a ‘proper income’ till tourists return. Read more at straitstimes.com.
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