中国人旅行者がタイ観光の回復をけん引している。現在、中国人はタイの週間入国者数の約4分の1を占めており、同国にとって最も重要な観光市場の本格的な復活を示している。
タイ観光・スポーツ省のデータをもとにブルームバーグが集計したところ、2月22日までの1週間(春節の繁忙期を含む)における中国からの入国者割合は23%に達した。これはパンデミック前の水準に近く、2026年初めの9%から大きく上昇している。
中国からの週間入国者数は直近でやや減少したものの、中国は7週連続でタイ最大の訪問元国となっている。2025年の大半で首位だったマレーシアを引き続き大きく上回っている。
観光業はタイの国内総生産(GDP)の約2割を占める重要産業であり、この回復は同国経済にとって大きな意味を持つ。タイは新型コロナウイルス流行前、年間4,000万人の観光客受け入れを視野に入れていたが、依然としてその勢いを完全には取り戻していない。背景には、中国人の海外旅行需要の回復が他国に比べて遅れていることがある。
2025年初頭には、中国人俳優がタイ国内で誘拐される事件が発生し、一部の潜在的旅行者の訪問を思いとどまらせた。また、ベトナムや韓国などとの観光地間競争の激化も逆風となっている。
さらに最近では、北京と東京の地政学的緊張の高まりが地域の旅行動向を再び変化させている。中国政府は春節期間中、日本への渡航に「深刻な」安全リスクがあるとして自国民に注意を呼びかけた。これにより、日本向け需要の一部がタイへ振り向けられている可能性がある。
もっとも、中国人観光客は足元で大きく増加しているものの、タイへの総入国者数は依然として2025年の同時期比で約5%下回っている。
1月1日から2月22日までの外国人観光客数は約590万人で、このうち中国人が全体の16%を占めた。マレーシア、ロシア、インド、韓国がこれに続く主要市場となっている。
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