【タイ】 大麻販売店数は減少も大麻事業への投資は増加

タイ

新しい首相が選出されたことで、大麻の栽培と販売に関する規制が強化され、多くの大麻販売店が廃業に追い込まれる可能性が高まった。一方で投資家らは規制が明確になると価格が安定すると予想し、タイ政府が経済的なポテンシャルの大きな大麻産業を壊すことはしないだろうと語っている。

タイでは2022年6月、大麻の栽培と大麻入り飲食物の消費を合法化したことで、観光客向けの大麻販売店が急増し、登録件数は約12,000件に上る。現行の規制が緩いことから、カナダやアメリカ合衆国から違法に輸入された乾燥した大麻の販売が横行している。

国内産大麻栽培に出資した投資家らは、現時点でどのような新規制になるかはわからないとしながら、大麻の国内供給チェーンを持つ事業に利益をもたらすルールに期待を寄せている。

シラシット・プラニーニッジ氏が共同最高経営責任者を務める大麻農場会社Medicanaのバンコク郊外にある屋内大麻農場には200万米ドルが投じられ、LEDライト、最新の給水システム、育成室などが完備されている。毎月25kgから27kgの乾燥した大麻を生産し、その一部は姉妹会社が経営する大麻販売店に卸されている。

タイの大麻産業はいまだに不確実性が高いなか、投資額が増加し続けている。これは回復傾向にある観光業と関連しており、大麻販売店が現地の消費者でなく外国人観光客をターゲットにしていることが主因である。

大麻販売店のなかには、公然と大麻をパーティードラッグとして販売したり、違法に輸入した乾燥大麻を販売しており、過剰供給と違法輸入の影響で、小売りの大麻の小売り価格は最近の数か月で約三分の一下落し、1グラムあたり約22ドルで販売されている。

バンコクを拠点とする大麻取引およびマーケティング会社Vinzanのラックシーパ・シリタワーンサティット氏によれば、シーズンオフとなり外国人観光客が減少した夏季には一部の大麻販売店が閉店したという。それでも、同氏は、正確な投資データはないものの米国、欧州、豪州、ロシア、シンガポールなどからの投資を受けてタイ全土に新しい屋内大麻農場を建設する動きがあるという。

※ソース

Thailand’s weed industry says it’s ready for ‘serious money’
The country’s big cannabis sellers are ploughing in millions of dollars to scale up. Read more at straitstimes.com.
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