ベトナム国内最大コングロマリット(複合企業)ベトナム投資グループ(VinGroup)の子会社VinFastは、米国市場向けに電気自動車(EV)を出荷した。第1陣として輸出された999台のVF 8 electric SUVは12月末までに米国の顧客に引き渡される予定だという。
VinFastは、米国ノースカロライナ州に電気自動車工場を建設中で、計画は当初の目標から数カ月遅れており、現在は地元当局の最終認可を待っているところだ。
同社のレ・ティ・トゥ・トゥイCEOによると、ノースカロライナ工場は2024年7月から稼働開始の予定で、そこで製造されるEVは、ジョー・バイデン米大統領が署名したインフレ抑制法の条件に基づく優遇措置の対象となるという。
インフレ抑制法では、EV用電池に使用する主要鉱物の50%を2024年までに北米または米国の同盟国から調達し、2026年末までに80%にすることを自動車メーカーに義務づけている。大手自動車メーカーは、この目標数値は非現実的だと主張しているが、VinFast社は調達は可能だと自信を覗かせている。
VinFastは先週、企業向けとしてはこれまで最も多い2,500台の受注があったと発表。これまでに世界全体で約65,000台の受注があり、2026年までに年間750,000台のEVを販売する見込みである。
当初はVinFastのハイフォン工場で製造した5,000台を初回に出荷する予定だったが、ベトナムでラッキーナンバーである”999″台の出荷に留まった。ただし、VinFastは1月頃に米国市場向けに第2陣の輸出を見込んでいるという。
VinFastの上場親会社で、不動産やリゾート開発事業も手がけるVingroupの株価は、米国市場向けに出荷した11月25日の午前中に5.41%上昇した。
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