タイ・プーケット出身の16歳のギタリスト、ネネ・ロイヤルことラッティカーン・アムロイさんが、米人気オーディション番組「America’s Got Talent(AGT)」で大きな注目を集めている。SNSでの動画再生回数は2億回を超え、タイでは国際的な知名度を観光振興につなげようとする動きも広がっている。
ネネさんは、ザ・クランベリーズの「Zombie」を歌いながらギターを激しく演奏するパフォーマンスで一躍脚光を浴びた。AGT公式オンラインプラットフォームでの出演動画は、2026年の出演者の中で最多となる2億回以上の再生を記録している。
タイ政府もその影響力に注目しており、アヌティン首相は観光当局に支援策の検討を指示。「Amazing Thailand」の観光キャンペーンへの起用も検討されている。タイでは映画やドラマなどのエンターテインメントを観光PRに活用する動きが続いており、ネネさんも「伝統やビーチだけではない現代的なタイ」を発信する新たな存在として期待されている。
タイでは2026年の外国人観光客数が前年を下回る状況が続いており、観光業の回復が課題となっている。こうした中、若いタイ人アーティストが世界的な舞台で注目を集めることは、タイの新たなイメージ形成や観光需要の喚起につながる可能性がある。
人気は国内の音楽業界にも波及している。ネネさんの活躍をきっかけに、若者の間でエレキギターへの関心が高まり、楽器店や音楽教室への問い合わせも増加しているという。17歳の高校生がSNSでネネさんの演奏を見て「自分も挑戦してみたい」とギターを購入するなど、次世代の音楽志向にも影響を与えている。
また、タイの大手企業CPグループもニューヨーク・タイムズスクエアの大型スクリーンを使ってネネさんへの応援メッセージを発信。タイ国内から寄せられたファンの写真やメッセージも紹介され、国を挙げた応援ムードが高まっている。
ネネさんは7歳でギターを始め、家庭の経済的負担を減らすため、父親に勧められてプーケットのナイトマーケットで演奏していた。そこから世界的なオーディション番組の舞台へと飛躍を遂げた。
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