2024年11月26日、日本ケミカルシューズ工業組合が主催する「神戸シューズフェア」が、シンガポールのAmara Hotelにて開催された。日本が誇る「靴のまち神戸」から10社のシューズメーカーが集結し、高度な職人技術と洗練されたデザインを融合させた製品を披露した。海外で初めて開催された展示商談会には、シンガポールの卸商や小売商が訪れ、活発な商談が行われた。
神戸市長田区は120年以上にわたり日本のシューズ産業の中心地として発展を遂げてきた。特に1960年代から1990年代にかけて国内外で次々とシューズブームを巻き起こし、現在もその革新性と高い機能性を兼ね備えたシューズが幅広い支持を得ている。今回のフェアでは、神戸を代表するシューズメーカーがそれぞれの特徴を活かした多様なデザインを披露。婦人靴を中心に、エレガンス、カジュアル、快適さを重視した幅広いスタイルの製品が揃い、多様な年齢層のニーズに応えるラインナップが注目を集めた。
会場には、レザーを主体とした伝統的なシューズを製造する老舗メーカー、最新トレンドを迅速に取り入れるブランド、そして履き心地を追求しアウトソールやインソールにこだわったメーカーなどが参加。それぞれの強みを活かした製品が展示され、来場者は神戸シューズの多彩な魅力を体感する機会となった。また、SDGsに配慮した製品作りを掲げるメーカーも目立ち、環境への取り組みが評価された。
日本ケミカルシューズ工業組合会長の河野忠友氏は、「神戸シューズは、日本の伝統的なモノづくりと現代のデザインを融合させた高品質な製品です。このフェアを通じて、シンガポールの業界関係者にその魅力を直接伝え、日本製シューズの優れた価値を知っていただければ嬉しいです」と語った。また、神戸シューズはこれまで東京や大阪だけでなく、香港や上海といったアジア市場でも高い評価を得ており、今回のシンガポールでのフェアを機に、さらにその人気が広がることが期待されている。
今回のフェアは、シンガポールの卸商や小売商にとって、日本製シューズの品質を再確認し、今後のビジネス展開を図る絶好の機会となった。神戸シューズの持つ伝統技術と革新性は、シンガポール市場での需要拡大に大きく貢献するとみられている。日本発の高品質なシューズが、アジア全域でさらにその存在感を高めることが期待されている。