AI(人工知能)関連需要を背景にシンガポール経済は堅調な成長を維持したものの、2026年第2四半期(4~6月)の実質GDP成長率は前年同期比5.7%となり、第1四半期の6.3%から減速した。電子・精密工学分野は半導体や製造装置向け需要の拡大に支えられた一方、建設業や卸売・小売業では成長が鈍化した。下半期もAI関連輸出が景気を牽引するとみられるが、中東情勢の緊迫化によるエネルギー価格や物流コストの上昇が景気の下押し要因として懸念されている。
一方、世界の半導体関連株は大幅安に見舞われた。AI向けメモリー大手の韓国SKハイニックスは、利益確定売りや業績への懸念から週間で15%超下落。サムスン電子も8%超値下がりし、米国ではマイクロンやウエスタンデジタル、サンディスクなども軒並み売られた。シンガポール市場でもAEM Holdings、UMS Integration、Frencken Groupなど半導体関連銘柄が下落し、AI関連株への過度な期待を見直す動きが広がった。
企業動向では、スーパーマーケット大手Sheng Siongが総額5億2,000万シンガポールドルを投じ、新本社・物流センターを建設すると発表した。2029年の完成を予定し、自動化設備を活用して120店舗超を支える物流体制を整備する。また、Q&M Dental Groupは豪州の歯科グループExperteethを約1億1,960万豪ドルで買収するとともに、タイの歯科チェーンDeezy Q&M Dental Groupの51%を取得し、アジア太平洋地域での事業拡大を加速させる。
交通大手ComfortDelGroは、グローバル事業の強化に向けて初のグループ最高執行責任者(COO)を新設し、Yap Chee Kean氏を任命した。市場では来週、TeslaやAlphabet、Intelなど米主要テクノロジー企業の決算発表に加え、Keppel DC REITの決算やSingapore Airlinesの株主総会が予定されており、AI関連需要の持続性や企業業績の動向に注目が集まっている。
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