ベトナムは、中国との新たな協定により、冷凍ドリアンと生ココナッツを公式な割当制度のもとで輸出の許可を得た。この協定は、8月19日に北京で署名され、ベトナムのトー・ラム共産党書記長兼国家主席と中国の習近平国家主席が立ち会った。
協定には、ベトナム産のワニを公式な割当制度で中国に輸出できる条項も含まれている。これらの協定は物品貿易協定の一部であり、署名と同時に発効。動植物の検疫や食品安全に関する具体的な要件が定められており、輸出業者が必要な手続きを完了すれば、製品を輸出することが可能になる。
ベトナム農業大臣のレ・ミン・ホアン氏は、今回の協定が、ベトナム産の冷凍ドリアンと生ココナッツを中国市場に届ける重要なステップであると述べた。彼は、この協定によりベトナム産農産物の輸出が大幅に増加することが期待できると強調した。
ベトナム果物野菜協会のダン・フック・グエン事務局長も、これまでタイ、アメリカ、ヨーロッパ向けに輸出されていたベトナムの冷凍ドリアンが、中国市場の開放によってさらに拡大する可能性が高いと述べた。昨年、ベトナムは50万トンの生ドリアンを輸出し、その90％が中国に向けられた。
ベトナムでは、15万4千ヘクタールの農地でドリアンが栽培されており、総生産量は年間120万トンに達している。ドリアンの生産量は毎年約15％のペースで増加しており、この傾向は今後も続くと見られている。
また、ベトナムはメコンデルタ地域を中心に17万5千ヘクタールの農地でココナッツを栽培しており、主要な輸出国として広く認知されている。今回の協定により、今年の冷凍ドリアンの輸出額は4億～5億ドルに達し、生ココナッツの輸出額も2億～3億ドルに増加することが予想されている。
今回の協定は、中国市場へのアクセスを広げるベトナムにとって重要な一歩となった。ベトナムは、中国の巨大な市場をターゲットにしており、この協定がもたらす影響は大きいと期待されている。
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