シンガポール史上最大規模のマネーロンダリング事件で押収されたセントーサ・コーブの高級住宅3棟と土地が、相次いで売りに出されている。
売却対象となっているのは、事件で有罪判決を受けたSu Haijin氏が所有していたコーブ・ドライブの土地のほか、Lin Baoying氏が所有するオーシャン・ドライブの2棟、Zhang Ruijin氏が所有するパール・アイランドのバンガロー。いずれも専用ヨットバースを備えた高級住宅だ。
これらは、商業犯罪捜査局(CAD)の捜査で押収された約30億シンガポールドル相当の現金・資産の一部。所有者は登記上の名義人だが、有罪判決を受けたことで現在は物件を処分する権利を失っている。
物件は高級住宅専門仲介会社List Sotheby’s International Realtyを通じ、「関心表明(EOI)」方式で売却される。購入希望者から期限までに法的拘束力のない購入提案を募る方式で、Su氏の約1万8,740平方フィートの土地には2,365万シンガポールドル、Lin氏の2棟には計2,280万シンガポールドル、Zhang氏のバンガローには1,568万シンガポールドルの売却希望価格が設定されている。
今回の売却は、Deloitteが進める押収資産の換価処分の一環。事件に関連して押収された80件超の不動産が、2026年9月から2027年半ばにかけて段階的に売却される予定で、売却収益は政府の「Consolidated Fund(統合基金)」に納められる。
一方、セントーサ・コーブの高級戸建て市場では取引が低調だ。2026年にパール・アイランドとオーシャン・ドライブで成立した取引は1件のみで、1月にオーシャン・ドライブの物件が1,360万シンガポールドルで売却された。
不動産関係者は、外国人に対する60%の追加買主印紙税(ABSD)に加え、セントーサ・コーブの戸建て購入にはSLAの承認が必要であることなどが、投機的な購入を抑えていると指摘している。
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