シンガポールの大手銀行DBS Bankは4月25日、食品や生活必需品の価格高騰に対応するため、総額1,000万シンガポールドル規模のキャッシュバック施策を実施すると発表した。対象期間は8月から12月までで、POSBカード会員および決済アプリPayLah!利用者を対象に、ホーカーセンターや住宅地の小売店、スーパーマーケットで300万件超の還元を見込む。
本施策では、8月に対象スーパーマーケットで日用品を購入した場合、カード会員に対し3ドルの割引を提供するほか、9月には土曜日にPayLah!でホーカーや住宅地店舗を利用した際に3ドルのキャッシュバックを付与する。対象店舗や詳細条件については7月に公表される予定である。
今回の取り組みは、政府が4月7日に打ち出した10億ドル規模の生活費支援策と歩調を合わせたものであり、中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー価格上昇とインフレ圧力への対応を目的とする。加えてDBSは、中小企業向けにAI導入支援プログラム「SparkAI」を通じ、助言や研修機会の提供を拡充し、生産性向上を後押しする方針だ。
DBSシンガポール責任者のリム・ヒムチュアン氏は、エネルギー価格の上昇が家計負担を押し上げている現状に言及し、「危機時における地域社会支援の一環として本施策を実施する」と説明した。
同行は継続的に生活費支援を行っており、2025年には日常的な買い物やホーカー利用に対して600万ドル超を補助した。キャッシュバック利用者の36%は高齢者または月収2,500ドル未満の層であり、施策の恩恵は低・中所得層にも広く及んでいる。また、参加店舗ではPayLah!経由の土曜日売上が前年比50%増となり、前年の同様施策(40%増)を上回る効果が確認されている。
同日、Tengah Community Clubでのイベントで発表を行ったジェフリー・シオウ運輸担当代行大臣は、政府・企業・社会の連携による支援の重要性を強調し、「誰一人として負担を単独で抱えさせないことが重要である」と述べた。
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