シンガポール政府は9月30日、企業が政府の補助金や支援制度を検索できる新たなポータルサイト「BizSG」を開設した。海外展開を検討する企業向けに、関税の計算や自由貿易協定(FTA)によるメリットの確認なども可能にする。
BizSGは、政府の支援策をより簡単に見つけ、利用できるようにする政府横断型の取り組み。エネルギー・貿易・産業省(MTI)とシンガポール企業庁(Enterprise Singapore)が共同で主導する。
ポータルには、利用可能な補助金を一覧で確認できる「補助金ディレクトリ」に加え、AIを活用して企業に適した支援策を案内する機能や、政府の公式記録を基に補助金の申請資格を確認できる機能を搭載した。
現在、申請資格の確認機能はEnterprise Singaporeの「EDGE Grant」など一部の制度が対象となっており、今後さらに対象を拡大する。
また、貿易フローデータを活用し、企業が海外市場への進出可能性を検討するための情報を提供するほか、関連するビジネスネットワークやイベントも紹介する。
貿易関係担当相のグレース・フー氏は、企業がこれまで政府の支援策を利用するために複数のウェブサイトを確認する必要があったと指摘。BizSGを「中小企業のためのデジタルコンシェルジュ」と位置付け、企業が事業成長により多くの時間を振り向けられる環境を整える考えを示した。
背景には、地政学的な緊張などを受けて世界の貿易環境が複雑化していることがある。フー氏は、今後の企業競争力には効率性だけでなく、変化への対応力やサプライチェーンの強靭性も重要になるとの認識を示した。
シンガポールは2027年1月1日からASEAN議長国を務める予定で、域内統合の深化や域外パートナーとの連携強化を進める方針だ。
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