マレーシアでは、時計を1時間戻して朝の採光を増やし、クアラルンプールとバンコク、ジャカルタの時間を揃えるべきかどうかを巡る議論が再び活発化している。ASEANで共通のタイムゾーンを導入する構想は新しいものではなく、10年前にも閣僚級の場で正式に検討された経緯がある。
2015年1月にコタキナバルで開催されたASEAN外相会合でも同案が取り上げられた。会合後、マレーシアのアニファ・アマン外相は「ASEAN主要都市が同一時間を共有することは検討に値する」と述べた。航空運航や株式市場の取引時間の調整が容易になり、地域統合の流れにも合致するとの見方を示した。
シンガポールのK・シャムガム外相も、共通タイムゾーンは域内のビジネス連携を促進し、物流・サービスの移動を円滑化することで「一般市民の利益にもつながる」と述べた。ただし議論はまだ初期段階にあり、どの時間帯を採用するかなど、詳細な検討が必要だと強調した。シンガポールの立場は現行のGMT+8である。
以下は、ASEAN諸国の時間帯に関する主な背景である。
- 発案はシンガポール
共通タイムゾーン構想は、1995年のASEAN首脳会議で当時のゴー・チョクトン首相が最初に提起した。2004年にはマレーシアのアブドラ・バダウィ首相も再び議題として取り上げた。 - シンガポールの時間制度の変遷
1982年、シンガポールとマレー半島部は東マレーシアと統一するため、GMT+7:30からGMT+8に移行した。ビジネスや往来の利便性を考慮し、シンガポールもマレーシアに合わせた形だ。第二次世界大戦中は、旧日本軍の占領下でGMT+9(東京時間)を採用した時期もある。地理的にはシンガポールはGMT+7に属する。 - インドネシアは三つの時間帯
インドネシアは広大な国土によりGMT+7、GMT+8、GMT+9の三つの時間帯を持つ。主要都市が集まるジャワ島はGMT+7を採用している。2012年には国内時間を一つに統一する案が浮上したが、実施には至っていない。推奨案はGMT+8であった。 - タイでも度々検討
1993年、当時のタイ商務相は競争力向上を目的にGMT+8への移行を提案した。中国や香港と同時間帯に合わせる狙いがあった。2001年にも株式市場の取引時間を周辺国と揃える案が再浮上したが、支持を得られず撤回された。 - 共通タイムゾーンの利点と課題
共通タイムゾーンが実現すれば、貿易、金融、物流などの域内調整が効率化し、株式市場や金融機関の営業時間も統一されることで業務が円滑になる。また、政府機関や法執行機関の連携も強化される可能性がある。一方、ASEAN諸国は現在、概ね二つの時間帯に分かれており、どちらかに統一した場合、一部地域では日の出・日の入りの時間が大幅に変動するなどの課題が生じる。
※ソース
Idea of common Asean time zone surfaced among region’s ministers a decade ago
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