シンガポール警察は8月18日、オンライン詐欺対策を強化するため、Facebook、Instagram、TikTokなどのSNS事業者に広告を出す企業や個人の本人確認や詐欺広告の排除を義務付ける新たな実務規範を発表した。対象サービスは2027年1月31日までに対応する必要があり、違反した場合は最高100万シンガポールドルの罰金が科される可能性がある。
新規則では、広告主の身元を政府発行の記録と照合するほか、シンガポールで認可を受けていない金融サービス事業者の広告掲載を禁止する。また、詐欺との関連が疑われる広告や、不審なURLを含む広告を事前に検知し、利用者から通報された広告を含め迅速に削除することも求められる。
背景にはSNSを介した詐欺の深刻化がある。2025年にはFacebook、Instagram、TikTokの3サービスがシンガポールで報告された詐欺事件全体の約30%を占め、Facebookだけでも約18%に達した。
今回の対策はSNSにとどまらない。警察は同時に、WhatsApp、Telegram、WeChat、Apple iMessage、FaceTime、Google Messages、Google Meetを対象とする新たな規範も導入。知らない相手からの接触を制限し、未知・不審なアカウントからのメッセージや通話に警告を表示するほか、政府関係者へのなりすましを防ぐ措置などを求める。
さらに、CarousellやFacebook MarketplaceなどのEコマースサービスについても、未知の端末からのログイン対策や詐欺広告への対応を強化する。
シンガポールでは、2024年6月にオンライン通信サービスとEコマースサービス向けの実務規範が導入されて以降、対象オンラインサービス上の詐欺事件が2025年に前年比37%減少した。警察は今回の規制強化について、詐欺師が新たな技術やオンライン広告、メッセージングサービスなどを悪用する中、プラットフォーム側が被害発生前から講じる「上流対策」をさらに強化する狙いがあるとしている。
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