【シンガポール】円が対Sドルで最安値圏、政策差と資金流入で高水準継続か

シンガポール
The yen weakened to a low of 125.33 yen per Singdollar on April 13, before recovering slightly to about 124.91 on April 15. REUTERS

シンガポールドルに対する円相場が約10年ぶりの安値水準に下落し、シンガポールの投資家や消費者は過去最多の円を購入できる状況となっている。4月13日には1シンガポールドル=125.33円まで円安が進行し、その後も124円台で推移している。

円は2025年に対シンガポールドルで5.6%下落し、2026年もすでに2.6%下落している。背景には、イラン情勢に伴う原油価格の変動に加え、シンガポール金融管理局(MAS)がインフレ抑制を目的に通貨高を容認する金融政策を強化していることがある。MASは通貨バスケットに対するシンガポールドルの上昇ペースを引き上げ、2026年のインフレ見通しも上方修正した。

市場関係者は、2026年を通じてシンガポールドル高・円安の傾向が続く可能性が高いとみている。シンガポールは貿易黒字やAI関連の電子機器輸出、資産運用資金の流入などに支えられ、通貨の基盤が強い。一方、日本は金融政策の正常化が遅れており、日銀の利上げ後も緩和的な環境が続いている。

また、シンガポールはエネルギー取引・精製の拠点として、原油価格上昇の恩恵を受けやすい構造にある。これに対し、日本はエネルギー輸入依存度が高く、原油高は円の下押し要因となる。

今後のリスク要因としては、イラン情勢の急速な沈静化が挙げられる。原油価格が下落すれば、通貨間の乖離が縮小し、円安進行に歯止めがかかる可能性がある。ただし、地政学リスクが残る中で、安全資産としてのシンガポールドル需要は引き続き底堅いとみられている。

※ソース

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