【シンガポール】フィンテック大手、シンガポールで拠点拡充

シンガポール
British-headquartered digital payments company Wise expanded its Asia-Pacific hub in Singapore in April.

アジア太平洋地域が有望なフィンテック市場として注目される中、世界の大手フィンテック企業がシンガポールへの進出や拠点の拡充を加速させている。ビジネスに適した規制環境と、周辺の成長著しい経済圏へのアクセスの良さが、こうした動きを後押ししている。

ブロックチェーン技術を活用した国際決済ソリューションを提供するRippleは、7月14日にシンガポールオフィスを移転・拡張した。新オフィスはIOIセントラル・ブルーバード・タワーズに位置し、最大110人を収容可能で、旧オフィス(ロビンソン・ロード、最大74人)から大幅に規模を拡大した。同社はビジネス開発、営業、市場戦略、開発者支援部門「RippleX」などを中心に採用も進めている。

Rippleにとってシンガポールはアジア太平洋地域本社であり、同社のデジタル資産決済の約50%がここで処理されている。モニカ・ロング社長は、シンガポールの明確な規制枠組みとイノベーション支援に言及し、「ステーブルコイン決済の世界的な拡大により、アジア太平洋地域でのビジネスチャンスはさらに広がっている。シンガポールを拠点に、事業の成長を期待している」と語った。

ステーブルコインとは、法定通貨などの資産に連動する暗号通貨で、国際送金などでの利用が広がっている。同社は2025年6月、XRPレジャーの年次サミット「Apex」をシンガポールで開催。経済開発庁(EDB)との連携により、スタートアップ・エコシステムの促進も進めているという。

同様の動きは他社にも見られる。英国に本社を置くデジタル決済企業Wiseは、今年4月にアジア太平洋拠点を拡張。新オフィスはパヤレバ・クォーター3にあり、面積は約2,955平方メートルで、旧オフィス(パヤレバ・クォーター2)より25%広い。2022年以降、シンガポールの従業員数は2倍以上となる600人超に増加し、エンジニアリング、オペレーション、カスタマーサービス、コンプライアンスなど多岐にわたる業務を担っている。

シンガポール代表であり、アジア太平洋地域の事業拡大を統括するシャラワン・サラオギ氏は、「デビットカードをはじめとする主力製品は、現地チームが設計から開発、世界展開まで主導した」と述べた。2025年3月期のアジア太平洋地域の売上は全体の約22%を占め、前年比でも22%の成長を記録している。

同氏は、アジア展開における最大の課題として「各国で異なる規制制度」を挙げ、「欧州では単一のライセンスで複数国に対応できるが、アジアでは国ごとに異なる認可が必要」と指摘。その対応策として、現地の規制理解、規制当局との関係構築、顧客ニーズの把握、そして現地採用によるチーム体制の強化を進めているという。

インド発のグローバル決済技術企業Juspayも、4月にロビンソン・ロードにオフィスを開設し、アジア太平洋の地域拠点とした。旅行大手Agodaとの地域パートナーシップも発表し、事業の本格展開に乗り出している。

事業開発責任者のイシャーン・シャルマ氏は、「インドの多くの顧客がアジア太平洋地域に進出しており、現地の決済手段への対応ニーズが高まっている」と語る。同社は2023年から市場調査を進め、2024年11月には現地法人を設立。現在、シンガポールでは4人を採用しており、今後さらに増員予定だ。

同氏は、アジア各国での事業展開にあたり、「当初はサービスの価値を顧客に理解してもらうのが難しかった」としつつも、「規制の厳しいインド市場での経験があり、それが他国展開でも強みになっている。課題というよりチャンスと捉えている」と述べた。

※ソース

Global fintech firms expanding in Singapore with larger offices, Asia-Pacific hubs
Ripple, Wise and Juspay are among those that have recently deepened their presence here. Read more at straitstimes.com. Read more at straitstimes.com.
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