インドネシアのeスポーツ産業が急速に発展し、雇用創出や経済成長の新たな原動力となっている。創造経済副大臣のアイリーン・ウマル氏は、eスポーツが単なる競技を超え、多様な分野に広がる産業として、国の経済に貢献すると強調した。国内最大のeスポーツ大会「MPLインドネシア シーズン15」も盛況で、若者向けのキャリア支援プログラムが展開されるなど、さらなる発展が期待されている。
ウマル氏は、eスポーツがトレーニング、メディア展開、大会運営など幅広い分野を含む産業へと成長し、インドネシア国内で新たな雇用機会を創出していると述べた。3月15日にジャカルタで開催された「Mobile Legends: Bang Bang Professional League(MPL)インドネシア シーズン15」に出席し、eスポーツが観光産業にも寄与し、海外からの観戦客を呼び込む効果があることを強調した。
また、eスポーツは持続可能な創造経済のビジネスモデルとして、国の経済成長を牽引する可能性を秘めていると指摘。「インドネシアの他のスポーツ産業と同様に、eスポーツもプロフェッショナルかつ持続可能な成長には支援体制が不可欠だ」と述べ、政府としてゲーム産業の発展を後押しする姿勢を示した。さらに、インドネシア発のゲームが世界市場で成功し、外貨獲得に貢献することを期待していると述べた。
eスポーツの成長に伴い、ゲーム業界の雇用機会も拡大している。Moonton Indonesia/PT Monster Entertainmentの事業開発責任者であるマルティヌス・マヌルン氏は、eスポーツ業界が高い人気を誇っており、若者のキャリア形成の場としても注目されていると指摘。その一環として、Moontonは「MPLキャリア」プログラムを実施し、大会運営を含む多様な職種の経験機会を提供している。
「MPLキャリアプログラムは、eスポーツイベントの運営に関わる職業経験を積む機会を提供し、業界内でのキャリアパスを示すことを目的としている。このプログラムが若い才能にとってeスポーツ業界でのキャリア構築の第一歩となることを期待している」とマヌルン氏は述べた。
MPLインドネシアは、国内最高峰のeスポーツリーグであり、ゲーム業界の発展を促進する役割を担っている。また、MPLは国際舞台への登竜門でもあり、「Mobile Legends: Bang Bang Southeast Asia Cup(MSC)」や「MLBB World Championship(M Series)」などの世界大会へとつながる重要な大会でもある。
2025年に開催されるMPLインドネシア シーズン15には9チームが参加し、賞金総額は4億8,600万ルピア(約4.86億円)となる予定である。
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