ASEAN域内の製造業の自動化とデジタル・トランスフォーメーション(DX)を推進する産業見本市「Industrial Transformation Asia-Pacific (ITAP) 2024」が、10月14日にシンガポール・エキスポで開幕した。
開会式で、シンガポールのヘン・スウィー・キート副首相は、持続可能で環境に優しい未来の実現を目指し、人工知能(AI)を活用した製造業の推進に向けて、志を同じくするパートナーとの協力を強化する方針を表明した。
副首相は「こうしたパートナーシップは、シンガポールの製造業の目標達成に向けた重要な推進要因であり、変革に伴う難しい調整にも相互に支え合いながら取り組むことを可能にする」と述べた。シンガポールは、2020年から2030年にかけて製造業の付加価値を50%増加させ、先進製造業の世界的な拠点としての地位を確立する計画である。
シンガポールの製造業がこれまでの目標達成に向けて順調に進んでいる中、今年のITAPは「AIを活用した製造業による持続可能な未来の構築」というテーマで開催されている。副首相は製造業が世界の二酸化炭素排出量の約5分の1を占めていることを指摘し、製造業が気候変動対策に寄与するために、新たな持続可能なグリーンソリューションを導入する必要があると強調した。
製造業の国内総生産(GDP)における割合は現在約20%であり、AIの導入がもたらす変革的な影響が期待されている。AI技術の発展により、製造業は持続可能性を高め、エネルギー効率の向上や二酸化炭素排出量の削減に貢献することが可能である。
さらに、副首相は複数の新たな取り組みを発表し、シンガポールの製造エコシステムが国内外の組織と連携し、AIを活用して持続可能な未来を共に築くための具体的な方法を示した。これにより、シンガポールはAI主導のグリーン製造技術で地域をリードすることを目指している。
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