電気自動車のカーシェアリングサービス「BlueSG」は、8月8日で運営を終了し、2026年に再開する。背景には、サービスを支える強固なソフトウェアと新しい車両の必要性があると、同社の元関係者が指摘している。
BlueSGは、プラットフォームのアップグレードと技術強化、さらに車両刷新により、サービスの信頼性と効率性を高めるために一時停止すると説明している。ソフトウェアは、車両管理、ユーザーデータベース、決済処理を担う中核システムだ。
同社は2023年末、旧ソフトウェアの使用権失効に伴い、新しいシステムへ移行したと、2021年から2023年まで取締役を務めたン・リークワン氏が明らかにした。しかし、新システムでは予約や決済などで不具合が発生し、利用者から苦情が寄せられている。
2017年にBlueSGを創業し、2021年10月までマネージングディレクターを務めたフランク・ヴィット氏は、「カーシェアリングに必要なソフトウェアは開発が複雑で、安定稼働が難しい」と述べた。運営を続けながら移行することも可能だが、一時停止することで、バグ修正に追われず改良に集中できると説明している。また、単なる修正ではなく、基盤からの抜本的な再構築が必要と判断された可能性もあるという。
既製ソフトウェアを利用する選択肢もあるが、BlueSGの要件に合わせるには多くの調整が必要だ。対応項目には、電子道路課金(ERP)や駐車料金の処理、スマホアプリからのコールセンターアクセスなどが含まれる。
車両の更新も課題だ。2017年導入の2ドアEVは生産終了しており、交換部品の調達も難しくなっている。ン氏は「充電時間が短く、航続距離が長い新型EVが必要だ。稼働率を高め、収益性改善には不可欠だ」と話す。
財務面では、BlueSGは2023年1月から2024年3月までに3,110万シンガポールドルの純損失を計上。これは2022年12月期の1,140万ドルの約3倍だ。損失は、成長戦略に沿った大規模投資によるものとされる。2021年12月期には180万ドルの黒字を記録しており、状況は大きく変化した。
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