インドネシアのeコマース企業Bukalapak.comは、「実物商品」の販売を2025年2月9日以降停止すると発表した。同社は今後、モバイル通信のリチャージや電気料金トークンといった「バーチャル商品」の販売に専念する方針である。今回の決定は、TikTok ShopやShopeeなどの競合が激化する中での戦略的選択である。
Bukalapakは2021年にインドネシア最大規模のIPOを実施したが、その後競争の激化により株価は86%下落し、現在の時価総額は約7億5,000万米ドルにとどまっている。1月8日にはジャカルタ市場で株価が一時7.4%下落した。同社の2024年第3四半期の収益は前年同期比で15%減少していることがBloombergのデータで明らかになっている。
インドネシア市場では、TikTok Shopを運営する中国のByteDanceやShopeeを展開するシーグループ、アリババ傘下のLazadaといった国際的な競合企業が、激しいユーザー獲得競争を繰り広げている。
ByteDanceは約1年前、インドネシアのオンライン小売業者Tokopediaの支配権を取得し、ソーシャルメディアプラットフォームTikTokの成功を背景にeコマース市場でも存在感を高めている。
Bukalapakは、インドネシアの約2億8,000万人という大規模な市場で競争に巻き込まれた形である。同社は「実物商品」販売を停止し、事業をバーチャル商品に集中させることで競争優位性を確立しようとしているが、この戦略がどのような成果をもたらすか注目されている。
※ソース
Indonesia e-commerce pioneer Bukalapak to stop selling physical goods amid cut-throat competition
Rivals like Shopee, TikTok and Lazada have intensified their push in Indonesia. Read more at straitstimes.com.