フランスの製薬大手サノフィが開発した世界初のニキビワクチンの効果を検証する臨床試験が、シンガポールで行われることが発表された。この試験は、軽度のニキビ患者を対象とした初めての試みであり、2025年に開始予定である。
サノフィは11月22日、シンガポールのA*STAR(科学技術研究庁)および国立皮膚センター(NSC)と覚書(MOU)を締結し、研究と初期段階の臨床試験を共同で実施することを発表した。この試験では、約200人の軽度のニキビ患者を対象にワクチンの効果が検証される。
一方、重度のニキビ患者を対象とした別の臨床試験は、すでに米国で開始されている。この試験と併せて、サノフィは軽度から重度まで幅広い患者層に対応するデータを収集し、ワクチンの有効性を確立する狙いがある。
このワクチンは、ニキビの症状を軽減し、最終的には完治を目指すもので、開発が進められている。さらにサノフィは、A*STARと連携し、ニキビを含む皮膚の問題に関する研究を強化する方針だ。
覚書締結式で、A*STARおよび保健省医療変革局(MOHT)のトップを務めるタン・チョー・チュアン教授は、シンガポールが多様な人種からなる人口を抱えている点に触れ、「アジア特有の皮膚疾患に関する研究をリードするのに最適な場所だ」と述べた。また、これらの研究は地域に関連する発見を生むだけでなく、皮膚健康に関する世界的な理解にも貢献するという。
※ソース
Acne vaccine clinical trials to be held in Singapore by A*Star, National Skin Centre and Sanofi
About 200 people with the condition will be recruited for the trial, which will start in 2025. Read more at straitstimes.com.