シンガポール政府は、観光および商業地区の競争力強化に向けた再開発計画を本格始動させた。3月2日の予算審議で、Alvin Tan通商産業担当国務大臣は、「グレーター・セントーサ」構想の第1段階に着手したと発表した。審議はMinistry of Trade and Industry(MTI)の予算案を巡って行われたものである。
同構想では、SentosaとPulau Brani(ケッペル湾)を一体的に開発し、両島を総称して「グレーター・セントーサ」と位置付ける。新たな交通ハブの整備により、島内および両島間の接続性を強化する方針だ。
あわせて、VivoCity(ハーバーフロント)とセントーサを結ぶ全長2.1キロ、4駅のモノレール「セントーサ・エクスプレス」も更新する計画である。交通インフラの刷新を通じ、来訪者の利便性向上を図る。
完成後のグレーター・セントーサには、ライフスタイル関連施設やホスピタリティ開発も導入される見通しだ。ビーチでは再整備工事を実施し、観光体験の質を高めるとともに、海面上昇を見据えた沿岸保護対策を強化する。さらに、イムビア山頂には新たなランドマーク「イムビア・キャノピー」を整備し、歴史的建造物や自然散策路への導線を強化する計画である。マスタープランの詳細は2026年中に公表される予定だ。
一方、政府は国内消費の活性化に向け、Orchard Roadの再刷新も進めている。今後数カ月以内に、旧Singapore Chinese Girls’ School跡地である「37エメラルド・ヒル」の再開発に関する入札を開始する。計画では、ホテル機能、ライフスタイル施設、公共スペースを備えた複合開発とし、同地の歴史的価値を尊重した設計とする方針である。
さらに、グランジ・ロードのイベントスペースは2026年第4四半期の完成を目指す。収容人数3,000人規模の同施設では、海外ツアー公演や地元アーティストのライブを開催し、オーチャード地区に音楽・文化イベントを定着させる狙いだ。
また、Low Yen Ling通商産業担当上級国務大臣は、住宅地周辺の中小企業支援を強化すると表明した。「拡張ビジュアル・マーチャンダイジング・プログラム」および「ハートランド・エンタープライズ・プレイスメーキング助成金」の補助率を、従来の50%から70%へ引き上げる。商店街の再活性化を後押しし、地域密着型ビジネスの競争力向上を図る方針である。
※ソース


