2024年、シンガポール企業を対象とした買収案件が急増し、同国が東南アジアにおけるM&A(合併・買収)の中心地であることが改めて確認された。
ロンドン証券取引所グループ(LSEG)の報告によると、2024年の最初の9か月間で、M&Aの総取引額は510億米ドル(660億シンガポールドル)に達し、これは前年同期比で29%の増加となった。この数値には、発表された買収案件、進行中のもの、さらには既に完了したものが含まれている。
LSEGのディールインテリジェンス部門のシニアマネージャーであるエレイン・タン氏は、「シンガポールは依然として、サプライチェーンの多様化や東南アジアへの進出を目指す企業にとって非常に魅力的なグローバルハブです」とストレーツ・タイムズに語った。
また、シンガポールの金融、不動産、医療分野に対する取引の関心は今後も高まる見込みであり、タン氏は「主要な要因を考えると、見通しは慎重ながらも楽観的です。金利の低下により、借入コストが下がることで企業や投資家が取引を進めやすくなるでしょう」とも述べた。
この楽観的な見通しは、最近行われたアーンスト・アンド・ヤングの調査にも表れている。調査によると、シンガポールおよび世界の最高経営責任者(CEO)の98%が、今後1年間で何らかの取引を計画しているという。
具体的には、シンガポールの回答者の50%がM&Aを計画しており、40%は売却や新規株式公開(IPO)を検討している。さらに、33%が第三者との戦略的パートナーシップの締結を目指している。
※ソース

M&As involving Singapore jump 29%, driven by financial sector: LSEG
M&A turnover hit US billion (S billion) in the first nine months of 2024. Read more at straitstimes.com.