地場企業Hao Corpが展開する食品・飲食(F&B)コンセプトモール「テイスト・オーチャード」の賃貸契約が、オーナーである百貨店OGにより打ち切られた。開業からわずか18カ月後の決定で、Hao Martのスーパーマーケットに加え、日本の回転寿司チェーン「スシロー」や「Killiney Kopitiam」などのサブテナントも、12月31日までに退去を求められている。
9月12日付でテナントに送られた通知書には、Hao Martのオペレーション担当上級副社長ジュプリ・スエップ氏の署名があり、OGから契約解除の通達を受けたことが記されていた。解除理由は明示されていない。通知では、各テナントに対し入居時と同じ状態に原状回復した上で物件を返還し、鍵や備品を良好な状態で引き渡すよう求めている。
この突然の契約終了は意外な展開だ。というのも、今年7月時点では依然として物件が募集されていたためである。
当初の契約は7年半で、オーチャード・ロード160番地のビル5フロア(延べ床面積約15万5,000平方フィート)が対象だった。OGは同ビルを18年間運営した後、2022年10月に閉店。その後、2024年2月の再開業時にHao Corpが地下1階から2階までの3フロアを使い、「Eccellente by Hao Mart」を出店した。
ビルの1~2階は飲食店、3~4階は美容サロンや教育センターなどのサービス業者が入居していたが、空き区画が目立ち、すでに営業を終了した飲食店もある。地下1階(約2万平方フィート)は月18万ドルで募集されていたが、Hao Martは4月に撤退し、物販部門を2階に移転。その後、募集情報は削除され、現在は空き物件の掲載はない。
また、Hao Martがシンガポールでマスターフランチャイズ権を持つ韓国のフライドチキン店「BHCチキン」も、9月15日に閉店した。なお、テイスト・オーチャードの公式サイトには依然として飲食13店とその他8事業者の情報が掲載されている。
Hao Corpのタン・キムヨン最高経営責任者(CEO)は、2024年1月の取材で「長期契約を結んでいる以上、腰を据えて取り組む考えだ」と述べ、このコンセプトを他の場所にも展開したいとの意向を示していた。また、「自らが大家とテナントの両方である立場上、最大の課題は流行を取り入れた差別化されたテナント構成を実現することだ」と語っていた。
Hao Martは2016年に設立されたスーパーマーケットおよびミニマートのチェーンで、小規模店舗は大手チェーンとの競争で淘汰され、現在はシンガポール全土で20店舗を展開している。


