シンガポールで2026年から導入される中学生向けのスマートフォン利用規制強化について、保護者や学校から支持の声が上がっている。これらの新ルールは、家庭での利用制限と方向性が一致し、生徒の集中力向上や対人交流の促進につながっているとされる。
教育省(MOE)は11月30日、2026年1月より中学生が授業以外の時間(休み時間、移動時間、CCAなど)にスマホやスマートウォッチを使用することを禁止すると発表した。現在は「授業中のみ禁止」だが、今後は補習・強化・補 remedial lessons を含む全ての学校活動で適用される。この方針は、子どもと保護者の健全なデジタル習慣づくりを目的としたもので、2025年から先行して小学校でも実施されている。
保護者からは歓迎の声が多い。2人の子を持つトリーさん(48)は、自宅ではアプリ使用時間や利用時間帯を管理しており、「学校と家庭が同じ方向を向くことで、子どもがより健全にスクリーンタイムを管理できる」と話す。娘が通うペイファ中学校では2025年から校門をくぐった時点でスマホ禁止を導入しており、家庭でも寝室にスマホを持ち込まないよう指導している保護者もいる。
「子どもが完全に禁止されると、逆に隠れて使う。だからこそ“使わせつつ、導く”姿勢が重要だ」との声もある。
学校側も、すでに自主的に厳しいルールを敷いているケースが多い。
イーストスプリング中学校は2024年に「ハンドフォン・ホテル」と呼ばれるロッカー制度を導入し、生徒は登校時に端末を預け、放課後に受け取る仕組みだ。同校は「授業への集中度が高まり、休み時間には生徒同士の交流が増えた」と効果を語る。
セント・ガブリエル中学校も2022年からスマホロッカーを運用し、7時25分までに全員が端末を収納するルールを徹底。繰り返しの啓発や視覚的な掲示、保護者との連携、生徒リーダーの手本づくりなどを組み合わせた結果、かつてより教室の落ち着きが増し、対人関係も良好になったという。
一方、クレスト中学校では、あえて「利用可能な丸テーブル」を6カ所設置し、生徒が“どの程度なら適切か”を自ら判断する仕組みを試行。校長は「責任ある選択を促す教育的効果がある」と述べ、今後は新ガイドラインに完全に合わせる準備も整っているとする。
生徒の受け止めはさまざまだ。すでに厳しい規則のある学校の生徒は「これまで通りで影響は小さい」と話す一方、スマホを身につけていられないことに不安を覚える生徒もいる。しかし、多くの生徒は「集中しやすくなる」「公平なルールだ」と一定の理解を示している。
新たなスマホ規制は、生徒の学習環境の改善と、対人コミュニケーションの活性化に寄与する取り組みとして、学校と家庭の双方から支持を受けている。
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