【タイ】カジノ法改正案、銀行残高要件を撤廃へ

タイ
Government revises casino entry rules, opting for three-year tax records as protests erupt over legalisation of gambling

タイ政府は、カジノ利用者に5000万バーツ以上の銀行残高を求める要件を削除し、代わりに過去3年間の納税証明書の提出を義務付ける改正案を閣議に提出する方針だ。入場料5000バーツは維持される。

ジュラパン・アモーンウィワット財務副相によると、財務省の調査で国内に5000万バーツ以上の銀行口座はわずか1万件しかないことが判明。このため、「条件を維持すれば利用者が周辺国や違法賭博に流れる可能性が高まる」と判断し、改正に至ったという。

財務省と法制委員会(Council of State)はこの改正を支持しており、現在の議会会期中に閣議へ提出される見通しだ。

ピチャイ・チュンハワジラ財務相(副首相兼務)は、法制委員会の審査を経て内閣官房に送付された改正案について「最終決定の前に自ら再確認したい」と述べた。この作業には最大2週間を要すると見込まれる。

また、ピチャイ財務相は「法案の基本原則や目的は維持されているが、娯楽施設の定義など表現の明確化が必要」と指摘した。アヌティン・チャーンウィーラクン副首相兼内務相は2月28日に改正案へ署名し、内閣官房に送付している。

一方、改正案への反対も強まっている。タイ・パクディー党のワロン・デーチギットウィグロム党首は4日、政府がカジノおよびオンライン賭博の合法化を進めているとして抗議デモを主導。

同党はペートンターン・シナワトラ首相に宛てた書簡を提出し、「カジノ合法化は政府の公式政策や選挙公約に含まれていなかった」と主張。さらに、「合法化は国民の経済破綻や社会不安、道徳の低下を招く」と警鐘を鳴らし、「社会の価値観を損なう政策は撤回し、国民の福祉を最優先にすべきだ」と訴えた。

この書簡は、首相府のソムキット・チュアコーン副事務総長が受理し、後日内閣に提出される予定である。

※ソース

Thailand scraps 50 million baht casino entry rule for local punters
Government revises casino entry rules, opting for three-year tax records as protests erupt over legalisation of gambling
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