タイ政府は、ジェンダー肯定医療の世界的な中心地となることを目指し、同分野の専門医療サービスを柱とした国際的な健康・ウェルネスハブ戦略を本格的に展開している。
この構想は、最近新たに設置された「ウェルネス・医療ハブ推進委員会」によって承認されたものであり、その中核には、タイがこれまでに培ってきたジェンダー肯定手術の高度な医療技術を活用する方針が据えられている。これにより、タイの医療ツーリズム分野の強化が期待されている。
タイにおけるジェンダー肯定手術の平均費用は、1人あたり約48万バーツ(現在の為替レートで約14,774米ドル)である。
この戦略的取り組みを支える背景には、同国の先進的な法制度がある。タイは、2025年1月23日に「婚姻平等法」が施行され、アジアで3番目に同性婚を合法化した国となった。この画期的な法改正は、人権と多様性の尊重を象徴するものであると同時に、経済成長を後押しする大きな原動力ともなっている。
タイの包摂的な社会を体現するイベントとして、毎年6月に開催される「バンコク・プライド・フェスティバル」も注目される。2025年は「Born This Way(生まれながらの自分)」をテーマに掲げ、バンコク市内にとどまらず、全国40以上の県にわたって祝祭が展開される予定である。メインパレードは6月1日にバンコクで開催される。
これらの動きを世界に発信すべく、「Thailand: Equality & Excellence in Health(平等と卓越性を兼ね備えたタイの医療)」と題した新たな国際キャンペーンも始動した。このキャンペーンでは、タイの高度な医療技術と同性婚合法化を結びつけ、世界中の医療観光客やLGBTQ+コミュニティの誘致を図る。
さらに、2025年から2034年までの10年間でタイを国際的な健康医療拠点(International Health Centre)へと発展させる包括的な戦略計画も、プラセート・チャンタルアンソン副首相を議長とする委員会の会議で全会一致で承認された。
この戦略の最終目標は、2034年までにタイを統合型国際医療と医療産業の世界的拠点とし、医療経済の持続可能な成長を実現することである。その達成に向け、6つの専門部会が設置され、具体的な施策が推進されていく予定である。
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