マレーシア政府は、ジョホールバルとその周辺地域にライトレールトランジット(LRT)またはトラムバスのネットワークを整備する計画を進めている。これは、2026年末に完成予定のジョホールバル-シンガポール高速鉄道(RTS)リンクの開業に合わせ、渋滞を緩和し、公共交通の利便性を向上させる狙いがある。
プロジェクトの資金調達には民間企業の参画を見込み、4カ月以内に提案募集(RFP)が開始される予定だ。
ジョホール州の公共事業・交通・インフラ担当のモハマド・ファズリ・モハマド・サレー州行政議員によると、連邦政府はLRTと「自律型高速輸送(ART)」と呼ばれる高架橋や陸橋を走行する自動運転のトラムバスシステムの2つの選択肢を検討している。
LRTの建設費は約70億リンギット(約2,100億円)、ARTシステムは約200億リンギット(約6,000億円)と試算されている。
今回のプロジェクトは、RTSリンクの完成と同時期の開業を目指しており、ブキットチャガー駅周辺の混雑を軽減する狙いがある。RTSリンクは、シンガポールのウッドランズノース駅とジョホールバルのブキットチャガー駅を結ぶ全長4kmの国境越え鉄道で、開業時には1日約4万人の利用が見込まれている。
政府は、今後4カ月以内に民間企業からの提案を募り、プロジェクトの実現可能性を精査する方針だ。資金調達については、完全な民間投資によるものか、官民共同の形を取る可能性がある。LRTが実現すれば、クアラルンプール周辺のクランバレー地域、ペナンLRTに続き、マレーシアで3路線目のLRTとなる。
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